2016年のアメリカ映画「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」です。
原題は「Captain America: Civil War」でして、邦題と逆ですね。

出演者は、クリス・エヴァンス、ロバート・ダウニー・Jr、スカーレット・ヨハンソン、アンソニー・マッキー、ドン・チードル、ジェレミー・レナー、エリザベス・オルセン、ポール・ラッド・・・その他大勢いっぱい出てます。

この映画はいわゆる「アベンジャーズ」シリーズの1本になります。
「アベンジャーズ」とはなんぞってのを最初から説明すると長くなるので、このブログで過去の作品を検索してもらうといいと思います。
ひとことで雑にいうと「ヒーロー大集合」ってことです。

この映画はそのヒーロー達の1人である「キャプテン・アメリカ」の映画となります。
最初は2011年「キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー」でして、次が2014年「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」、今作は3作目ってことです。

が、さっきも言ったとおり「アベンジャーズ」シリーズの1本なので、これ以外にもキャプテン・アメリカはたくさん出てますし、この映画も「キャプテン・アメリカ」以外のヒーローもたくさん出てきます。
よって、全て数えますと、この映画はシリーズ「13」本目ということになります。
今から1本目である「アイアンマン」から観ていくのはかなり困難となってますね。

さぁ、この映画の前の話ってことになると「アントマン」でして、今作からアントマンもアベンジャーズに合流です。
そのもう1つ前「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」が今作の直接的な前ストーリーってことになります。

あの激闘から1年後が舞台。
もう世界をボッコボコにしながらの戦いだったんですが、「バンザイ、世界は救われた、アベンジャーズバンザイ!」とはなっていません。
世界を救うにあたって、犠牲者を多数出してしまっているのです。
もちろん、アベンジャーズが救わなかったからもっと死者は出たことになるんですが、中々「バンザイ」とはならないのが現代です。
「ヒーローっている?」という「ダークナイト」でノーランが出した問題提起と同じテーマがアベンジャーズを苦しめていきます。
国連が「アベンジャーズって危険じゃない?国連とか、どっかの機関がしっかり管理しないとヤバくない?」ってことになってます。

で、この案に賛成なのがアイアンマンです。
アイアンマンは好き放題ヒーロー活動するのはあまりに無責任で、犠牲者が増えるだけだと考えています。
だから、まずはしっかりとした統制のとれる機関にアベンジャーズをゆだね、そこからの命令にのみ出動するという考えをもっています。

一方、この案に反対なのがキャプテン・アメリカです。
いやいやいや、俺達がやることは人を救うことであってどっかの誰かの言いなりで動く部隊であってはいけないと考えています。

どっちも正しいんでしょうけど、どっちも正しくないのかもしれない。
というわけで、この2つの考えのどちらに「賛成」するかで「アベンジャーズ」が2つに分かれてしまうというわけです。

このやりとりがまぁ長い。
70分以上、ひたすらヒーローたるや・・・っていう議論ばかりです。
途中途中ちょこっとアクション入りますが、この映画の半分はひたすら前フリです。

でもしょうがないですね、ここらで次の展開にもっていくためにしっかりとした話の基盤が必要ですから。
でも、自分はヒーロー映画を期待してるので、これ以上ややこしい政治の話はめんどくさいんですけどね。

というわけで、真っ二つに分かれた「アベンジャーズ」。
キャプテン・アメリカについたのは、ファルコン、ワンダ、ホークアイ、アントマン、バッキー。
アイアンマンについたのは、ブラック・ウィドウ、ウォーマシン、ヴィジョン、ブラックパンサー、スパイダーマン。
ハルクとソーは今回一切出てきません。

というわけで、70分ほどの前置きが長いんですが、これが無いとアベンジャーズが真っ二つに割れないので仕方ないですね。
最後の1時間はアベンジャーズ同士が2つに分かれて戦うというまさに「シビル・ウォー」。
ちなみに「シビル・ウォー」とはアメリカの南北戦争のことをいいます。
今回はそれに匹敵する戦争だってことですね。

今回キャプテン・アメリカとアイアンマンがバッチバチにやり合うのが見どころなんですが、自分的にはそれよりも「スパイダーマン登場」の方がワクワクしました。
「スパイダーマン」、アメコミの3大ヒーローに入る1人です。
残りの2人は「バットマン」と「スーパーマン」です。
「バットマン」と「スーパーマン」は雑誌が違うのでアベンジャーズに出ることは不可能です。
「スパイダーマン」「アイアンマン」「キャプテン・アメリカ」はマーベル。
「バットマン」「スーパーマン」はDCコミックです。
日本だとジャンプとマガジンみたいな関係です。

この映画より1ヵ月ほど前に「バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生」が公開されてます。
3大ヒーローの2つがぶつかり合うという超絶インパクト。
正直、「シビル・ウォー」でいくらアイアンマンとキャプテン・アメリカが戦っても、バットマンとスーパーマンが戦うインパクトに比べたら屁みたいなもんです。
なのでマーベルは意地でももう1人の3大ヒーロー「スパイダーマン」を今作に出したかった!
でも、大人の事情で出せない!!
何故かというと、「スパイダーマン」はマーベル誌でも実写映画の権利はSONYが持ってるのです。
そう、「スパイダーマン」の映画はソニー映画なんです。
これと同じ現象が「X-MEN」シリーズです。
「X-MEN」は20世紀フォックスが映画の権利持ってます。
「X-MEN」はいいとして、「スパイダーマン」は出したい!というマーベル。
SONYとの話し合いによりなんと権利を両方がもつということに決定。
これによりスパイダーマンがアベンジャーズに出れることになったわけです。
それによって今作は大ヒット。
単にキャプテン・アメリカとアイアンマンが戦うからだけじゃないんです。
この大ヒットには「スパイダーマン参加」が大きく響いてるんですね。

しかし、これによってSONYがやってる「アメイジング・スパイダーマン」シリーズの続編は無しになりました。
打ち切りです。
色々伏線とか残したまま、未完でフィニッシュしてしまいました。
それでも良いというくらいSONYはマーベルから美味しい話を持ち掛けられたんでしょう。

とうとう「スパイダーマン」がアベンジャーズに出れるようになったので、早速「スパイダーマン」の単独映画化も決定してます。
今作はあくまでも「顔見せ」。
次は「スパイダーマン」の新シリーズ開幕です(って10年で何回最初からやり直すんだ)。
もちろん、スパイダーマン役も交代してます。

ちなみに今作の続きは2016年の「ドクター・ストレンジ」になります。
「ドクター・ストレンジ」とか全然知らないんですけど、ビックリは主人公を演じるのがベネディクト・カンバーバッチだということ。
ということは、ベネディクト・カンバーバッチがこれから先のアベンジャーズに参加するってことですね。

もうゴチャゴチャしてきたけど、「アベンジャーズ」の「フェイズ3」開幕ですっ!!

オススメ度 63%