
2014年のスペイン・ブルガリア映画「オートマタ」です。
原題でもある「Automata」とは何なのか調べてみました。
「オートマタ」とは「オートマトン」の複数形だそうでして、オートマトンとは「機械人形」のことだそうです。
12世紀から19世紀に作られてたそうです。
日本でいうところの「からくり人形」みたいな感じでしょうかね。
出演はアントニオ・バンデラスです。
ハリウッドじゃない、ヨーロッパのSF映画です。
なので結構シュールでした。
世界観はというと、核戦争がおきて荒廃した未来が舞台。
そこではロボットが当たり前のように作られ、当たり前のように活躍しています。
主人公であるジャックはそのロボットの会社の保険担当。
要するに壊れたロボットの保証とかしてるわけです。
で、ある日、ジャックはロボットの中に「改造されたロボット」があることを知ります。
この世界ではロボットは勝手に改造してはダメだそうでして、色々と問題アリなわけです。
でジャックは色々調べていくというストーリー。
いったい誰がロボットを勝手に改造してるんだってことなんですが、実際に改造してる人は、いません。
改造してる「ロボット」がいるんです。
ロボットがロボットを改造してるんです。
こんなこと前代未聞。
そんなこと出来ないようにプログラムされてるはず。
さて、ここでロボットに搭載されてるAIについて。
AIとはプログラミングされた思考みたいなものでして、「こうしたら、こうしなさい」といった簡単な命令系統の集まりみたいなもんです。
感情をプログラミングすることは出来ないので、ロボットは全て「アリ」か「ナシ」か、つまり「0と1」のみで判断してるわけです。
「良い塩梅」をロボットが理解することは出来ないんですね。
そういったプログラムの中で最も大事なのは「人間を傷つけない」というプログラム。
これはもう色んなSF映画において出てくる文言ですね。
ロボットの思考において1番大事なプログラムは「人を傷つけない」ことです。
どれだけ人間に暴力を振るわれてもロボットは絶対に反抗してはいけない、ましてや自分の身を守るために人間を攻撃するなんて絶対にあってはならないわけです。
「歩く」とか「立ち上がる」とかそういったプログラムよりももっと根本にあるのが「人間を傷つけない」、これは絶対です。
でもSF映画においてロボット達はこの解釈を変えようとすることが多いですね。
日本の自衛隊というのは攻撃出来ない守るだけの組織なんですが、最近ではその解釈をかえて少し自分達から動けるように変えようとしてます。
これがまさしくロボットの「人間を傷つけない」のプログラムに近いんだと思います。
ロボットが「解釈」を変えて少しずつ「人間を傷つけない」の後に「場合によっては・・」と付け加えていく可能性はあるわけです。
で、この映画はそうやって色々話が進むんですが、どうもテンポが悪いんです。
いまいち、のらりくらり進んでいき。
気付いたらまぁまぁ「よくあるSF」な話になってました。
現代でもロボットはどんどん進化していって、AIの知能が人間をこえるのは10年後か20年後かって言われてます。
すでにオセロとかチェスでは人間はコンピュータに勝てなくなってますからね
「あなた達には理解出来ないでしょう」ってロボットに言われる日が近いうちにやってきます。
オススメ度「31%」