
2012年のアメリカ映画「プロミスト・ランド」です。
日本では2014年に公開されました。
監督はガス・ヴァン・サント、主演はマット・デイモンです。
スティーヴはグローバルという会社に勤めています。
スティーヴは出張でペンシルベニア州にやってくるわけですが、目的はこの町の天然ガスの採掘権を買い取ること。
海外からの石油に頼らずアメリカの国土に眠るシェールガスを利用しようというのは現在アメリカがやってることですが。
スティーヴはそのためにガスを取る権利を住民から買い取るんです。
結構安値で買い叩かれる住民たちなんですが。
ここで邪魔者登場。
環境保護団体のダスティンなる男が町にやってきて「グローバル社は嘘つきだ、こんなのと契約したら町は終わるぞ」って警告して回るんです。
スティーヴは反論するんですが、住民はダスティンの持ってきた「俺の家はこうなった」という写真を信じてスティーヴを嘘つき呼ばわりし始めます。
地味なストーリーではありますね。
大きな事件が起きるわけじゃありませんから。
せいぜいダスティンがスティーヴの車に反対のカードをいっぱい貼り付ける程度です。
町はグローバルと契約して一攫千金を得るのか、それとも反対して今まで通りの貧乏生活に戻るかを迫られるというわけです。
色んな意見があるんですが、町はダスティンの意見に賛成する人が多く、スティーヴはこの町での採掘権を手に入れられそうにありません。
しかしここで大どんでん返し。
ダスティンがみんなに見せていた「俺んちこうなった」写真が偽物だと発覚するんです。
一夜にしてその噂は広まり、ダスティンはそそくさと町を出ることに。
しかしそこにやってきたスティーヴは衝撃の事実を知ります。
何とダスティンもグローバルの人間だったんです。
要するにダスティンが目立った反対運動をすることで他の反対運動をする連中を抑え込んでたわけです。
んでお役御免になった頃、写真が偽物であると判明し、予定どおり町から逃げていく。
あとは「やっぱりスティーヴは正しかった」と思った住民たちはこぞってグローバル社と契約する・・・という流れだったんです。
もちろんスティーヴはそんなこと知りません。
正義感にかられたスティーヴは翌日「全部デキレースだったんだ」ということを住民に告白。
スティーヴはその場でグローバル社をクビになります。
中々渋い物語ではあるんですが、非常に興味深く観ました。
こうやってアメリカは国民から搾取していくんだなぁとか考えちゃいました。
日本でもきっとこうやって自分たちの知らないとこで「デキレース」が起きていて、国民は嘘で納得したまま暮らしてるのかもですね。
でも、石油に頼り続けるのもどうかと思いますからシェールガスは良い案なんですけどね。
太陽光だけで世界中のエネルギーがまかなえたらそりゃ1番良いんでしょうけど。
エネルギー、どうしましょう。
オススメ度「51%」