
2014年のイギリス映画「FRANK フランク」です。
ドーナル・グリーソン、マイケル・ファスベンダー、マギー・ギレンホールなどが出演しています。
ジョンはミュージシャン目指して作曲中。
なんですが、ある日、とあるバンドのキーボードが海に入って自殺しようとしてるところに出くわします。
「こりゃ今夜のライブ無理だわ」って言いながら見てる他のバンドメンバー。
その場にいたジョンは救助されたキーボードにかわって「お前、今夜暇ならここに来い」ってバンドメンバーに言われます。
で、何故かいきなり知らないバンドのキーボードとして演奏することになったジョン。
練習も何もせずに適当に始まるライブ。
ヘンテコな音楽をやるバンドなんですが、それよりも気になるのはボーカル。
変なマスクかぶったまま歌ってるんです。
まぁまぁまぁ・・・そういう演出もあるかって感じですが。
このバンドのボーカルはライブ終わったあともマスクを取らないんです。
そのボーカルの名前はフランク。
フランクはマスクを取れないという精神的な病気だそうでして、ご飯も流動食をマスクのすきまから食べてるそうです。
もうずっとそうやって生きてるそうなんです。
マスクを取らずに何年も・・・。
ジョンはこのヘンテコなバンドの一員となって山奥の山小屋に行くことに。
そこでバンドはアルバムを作るために毎日作曲作業に集中するのでした。。。
真面目な青年がヘンテコなバンドに参加することになったってお話なんですが、あまりにヘンテコすぎます。
フランクはマスク取れないので見た目は1番ヘンテコなんですが、話すと意外と良い奴なんです。
問題は他のメンバーです。
特にクララという女性が攻撃的でして、ジョンに対していつも喧嘩をふっかけてきます。
1番頭がイカれてるのはクララなんです。
あーめんどくさい、バンド!って感じです。
最初は笑って観てたんですけど、映画終わる頃は笑えないことになってます。
なんか「ガチなんだな」ってのが痛々しいんです。
でも、作られた奇抜なバンドと違い、このバンドはリアルに奇抜な奴等の集まったバンドなので妙なカリスマ性を感じました。
ほんと1歩間違ったらスーパー人気バンドになるのかも。
さて、問題のマスクをかぶったボーカリストのフランクを演じたのはマイケル・ファスベンダーです。
最後の最後でマスクを取った状態で出てきますが、それ以外はマスク被ったままです。
正直ラスト以外マイケルじゃなくてもOKだったでしょうね。
物語はラストで結構シリアスなことに。
1回はバラバラになったバンドでしたが、ラストでジョンがみんなをもう1度引き合わせ、その場でセッションしていきます。
ジョンはそこに加わらず去っていくという終わり方でした。
ジョン的には天才のフランクを世に出したいという気持ちが強かったのだろうけど、このバンド自体はあまりそこを目指してないんですよね。
もちろんみんなに認められたいんだろうけど、ジョンがやるような形とは違うのでしょう。
結局ジョンのせいでバラバラになっちゃった感があるんで、ジョンはバンドを元の形に戻して自分は自分でまた違う方向で音楽をやっていくんでしょうね。
なんだかんだでとても好きな映画でした。
オススメ度「58%」