
2013年のアメリカ映画「大統領の執事の涙」です。
原題は「Lee Daniels' The Butler」となっています。
監督はリー・ダニエルズです。
タイトルに監督の名前が載ってるっての珍しいですね。
自分は邦題の方が好きです。
「の涙」は余計かなって感じもしますが。
出演者が結構色々といますが、主役はフォレスト・ウィテカーです。
それ以外は後ほど・・・。
奴隷として育ったセシル。
父親は農場の男に射殺され、母親はそのせいで廃人に。
セシルは農場を出ていきます。
しかし農場の外に出ても仕事は無く、食うものもない。
セシルは盗みをはたらいてしまいます。
しかし、それを見つけた男にお願いして何とか仕事を得ます。
その仕事とは執事の仕事でした。
そこからセシルは一生懸命執事の仕事をこなします。
白人に使われる身ですが、自分の仕事に誇りを持っていました。
そんなある日、セシルにまさかの仕事の依頼が。
それはアメリカ大統領の執事の仕事でした・・・。
という感じで序盤はとんとん拍子で話が進みます。
ちなみにこの映画、実話をもとにしてるそうです。
実話なら仕方ないって感じですね。
そこからセシルは大統領の執事として働き、妻と子を食わせていきます。
何代も何代も大統領のもとで働き続けた黒人男性の物語です。
このセシルが生まれ育ち、生きてきた時代というのが黒人にとって非常に重大な期間だったと思います。
セシル自身も子供の頃は奴隷として働き、そこから執事をやることになっていくわけですから。
黒人差別に対する運動が強まっていく中、自分の息子もそういった運動に参加するように。
もう1人の息子は戦争でベトナムに行き、戦死。
激動の時代をセシルは生きたんですね。
さてさて、この映画、アメリカで大ヒットしています。
オバマ大統領も過去のスピーチ映像などで出演していまして、本人もこの映画にたいしてコメントをしているようです。
最近こういった黒人差別を題材にした映画がとても多いような気がします。
そしてどれも好評を得て大ヒットしていますから、アメリカ人にとってこの問題はまだまだ大きな意味をもってるということでしょうね。
最初にいったとおり、この映画、色んな人が出てきます。
第34代大統領ドワイト・D・アイゼンハワーをロビン・ウィリアムズが演じています。
ロビンは去年亡くなりましたね、63歳、まだ若いです。
ロビンの笑顔を観れなくなるというのは本当に残念です。
続きまして37代目の大統領リチャード・ニクソンをジョン・キューザックが。
40代目のロナルド・レーガンをアラン・リックマンが演じています。
他にもセシルの母親役としてマライア・キャリーも出ています。
序盤のちょこっとだけの役というのもありますが、黒人の母親役+老けメイクしてるので気付かない人も多いかもしれません。
更にはテレンス・ハワードやキューバ・グッディング・ジュニア、レニー・クラヴィッツまで出てくるからビックリです。
物語がとてもしっかりしていて、観終わる頃にはグッときちゃいます。
オススメ度「51%」