
2012年のイギリス映画「天使の分け前」です。
原題は「The Angels' Share」でして、作中の説明によると樽の中に入ってるお酒が1年間に2%ずつ蒸発することを「天使の分け前」と言うらしいです。
なんかオシャレですね。
天使が2%ずつ飲んでるんですね、かわいいから許しちゃいますね。
とても良いタイトルだなぁと思いました。
主人公ロビーは札付きの悪です。
カッとなったら暴れてしまうような男で、最近まで刑務所に入っていました。
今は出所して彼女のお腹には赤ちゃんが。
これはもうマジメにならないとと決心するのですが、悪仲間みたいなのが執拗にロビーを攻撃してくるんです。
中々こういうのからは逃れられないもんですね。
「もうかまわないでくれ」と言うロビーですが、そいつらは引越し先にもやってきます。
そんな中、ロビーには社会奉仕をすることが義務づけられています。
日本ではこういう制度ないですよね。
海外では裁判によって「社会奉仕100時間」と言われたら100時間みっちりボランティアしないといけないわけです。
仕方なしにロビーもやるんですが、そこで知り合った係の人からウイスキーの利き酒を教えてもらいます。
ロビーはなんと匂いや味に敏感で利き酒に秀でていたのです。
んじゃ、これからはこの能力を活かしてまっとうに生きる・・・のかな・・・と思ったら。
なんと、高級な酒を盗んで大金手に入れようということに・・・。
な~んじゃそりゃ・・・。
ロビーが犯した罪というのが物語の途中で明らかになります。
どうやら路上で口論になり相手の男性に一方的に暴力をふりつづけたみたいです。
被害者の男性は何も悪いことしてないんですが、ひたすら暴力を受け、片目が見えなくなり家から出なくなり彼女とも別れてしまっています。
この事件があまりに酷すぎて正直この時点でロビーが大嫌いになりました。
「俺はもう服役もすませたんだ」っていう顔してるんです。
この男性の人生を奪っておいて・・・反省したように見せといて・・・結局泥棒やるんですからね。
正直あまり応援はできませんでした。
なんだかんだで最後は大金を手にするというのもどうかと・・・。
良い映画な感じがして興味深い映画だったような感じもしたんですが・・・やっぱりロビーがあまり好きになれなかったという感想です。
あの暴力事件のことはある程度ふせて物語を描いた方が感情移入できたかなぁ。
あれ見ちゃうとやっぱり被害者のことばかり頭に残ってしまって・・・。
好き嫌い別れる映画かなぁという感じです。
自分はロビー以外は好きでしたが。
特に「天使の分け前」の意味を知った時は嬉しかったですね。
早くこの言葉の意味を誰かに喋りたいと思いました。
コーラを飲んでたら途中で炭酸ぬけてしまいますよね。
そしたら「あぁ~天使の分け前だわ」とか言っちゃおうかな。
まぁようするに何でもいいからこの言葉を偉そうに使ってみたい。
オススメ度「42%」