
2011年のアメリカ映画「アナザー・ハッピー・デイ ふぞろいな家族たち」です。
サンダンス映画祭で脚本賞を受賞しています。
タイトルどおり「ふぞろいな家族たち」の物語なんですが。
まずこの家族たちの構成を理解しないといけません。
主人公のリンは息子が2人と娘が1人いる女性です。
リンは離婚していて、前の夫との間にも息子がいます。
この前の夫との間にできた息子が結婚することになり、一家が結婚式に呼ばれることに。
実家に着くと、リンの母親など親戚がズラリ。
しかしリンは親戚達とあまり仲良くありません。
母親ともあまりうまくいっていません。
しかし、そんなの序の口で、前の夫との関係はもっと悪いのです。
そしてそして、前の夫が結婚した妻というのがこれまたリンの天敵。
リンにとって最悪のメンツが揃うというわけです。
リンはリンでがっつり前の夫の嫁パティとおおもめ・・・。
そしてリンの息子も問題を色々抱えていて、薬の中毒寸前。
更には遅れてやってくる予定の娘というが自殺未遂をしていて非常に病んでいます。
簡単に説明しただけでもこれだけ多くの問題を抱えた家族なのです。
他にも無数にこの家族の「ふぞろい」具合が出てきます。
とにかく最初から最後までモメてばかりです。
アメリカ人の嫌なとこが全てつまったようなキャラばかりなので観ていてイライラします。
主人公も含め出てくる奴みんな自分勝手で、かつ自分が正しいと思い込んでいる。
周りに助けを求めるふりをして自分側に引きずりこもうとする。
周りを固めたら敵を攻撃する。
常に自分が優位に立ちたがる。
こんなんで人間関係うまくいくはずありません。
リンの母親が病気の夫を思って言うセリフが心に響きました。
「毎朝、目を開けるより先に音を聞くの・・・まだ息をしているか・・・」
「どうすればいい?もし何の音も聞こえない静かな朝がきたら・・・」
ある朝、病気の夫が死んでいたら・・・そんな不安を毎朝すごしているんです。
面白い映画なんですが、イライラしまくりなのであまりオススメできません。
特にデミ・ムーアが演じたリンの前夫の嫁パティが1番腹立ちます。
デミ・ムーアにハマり役でして、あの表情や喋り方、自分の害となる人に対する敵意むき出しの接し方、全てが腹立ちます。
だいっきらい!なんだけど、逆に言えばそれだけデミ・ムーアが凄かったってことでしょう。
若い2人が結婚するという幸せな場所に集まったはずなのに、人はいがみあい優劣をつけて他人をバカにしたがる。
そういう映画でした。
オススメ度「44%」