
2013年のアメリカ映画「逃走車」です。
原題は「Vehicle 19」です。
「Vehicle」は「車」という意味と「手法」という意味の2つあるそうです。
製作総指揮と主演はポール・ウォーカーです。
ポール・ウォーカーは去年2013年の11月30日に交通事故で亡くなりました。
40歳だったそうです、ご冥福をお祈りします。
さて、ポール・ウォーカーといえば「カーアクション」ですよね。
「ワイルド・スピード」シリーズなどが有名です。
本人も車好きなので今回の映画もノリノリで撮影したんでしょうね。
なんせ終始車の中の映画ですから。
そうなんです、この映画、ず~っと車の中で物語が進むんです。
主人公のマイケルが何やらレンタカーを借りて車に乗り込むところから始まります。
どうやら南アフリカに来ている様子のマイケル。
何で南アフリカに来ているのか、どこに向かおうとしてるのか、などは観ていくうちに次第に分かるようになっています。
とりあえず借りた車に乗り込みますが、指定した車とは違う車が届いています。
レンタカー会社に電話すると時間かかるらしいとのこと。
急いでるマイケルは「もういいや」ってことでその車で出発。
ここからは途中10秒くらい降りるシーンがあるものの、ほぼ全て主人公は車の中にいます。
そして注目すべきは、撮影してるカメラもず~っと車内ってこと。
これはず~っとです、100%車内からの映像でこの映画は進みます。
それだけは徹底してる映画ですよ。
さぁ、とりあえず出発したマイケルですが渋滞に巻き込まれます。
ふと車内をあさってると、銃が一丁・・・。
いやいやいや、何でレンタカーに銃が入ってんのよってパニクるマイケル。
向かう先は奥さんのところらしい。
そして、マイケルは刑務所から出てきたばかりらしい。
更に仮出所中の旅行の届出を出さずに来てるため見つかったらまた刑務所の中なのです。
どうやら色々ややこしいらしいということが分かってきた上に、車から銃です。
下手に警察に持っていけないし、あーどうしたら・・・って思ってたら車の後ろの座席が開いて中から縛られた黒人の女性が。
もう勘弁してくれ・・・と思うマイケルに電話が・・・。
という感じで車内で色々起きちゃう映画です。
「さっさとそんな車置いて逃げなよ」って思ってしまうんですが、警察に連絡も出来ない逃げることも出来ないという状況になっているんです。
結構設定が強引なんですが、「終始、車内での物語」というのを守るためにはいたしかたない設定なのです。
「徹底的に車から降りない」ことに頑張った映画なんです。
例えば、マイケルが車のカラーリングを変えて更に逃走するというシーンがあります。
車の色を変えるんですが、それを映すには外からカメラで撮影するしかありませんよね。
でも、観てる人に「あ、車の色かわった」って認識してもらわないといけない。
じゃあ、どうしよう・・・考えました。
ビルに映る車を車の中から撮影することでカラーリングが変わったことを見せるのです、お見事。
ストーリーも設定も無茶苦茶なんですが、「ここは南アフリカだから何があるか分からないぞ」ってことなんでしょう。
徹底して車から撮影していく手法がとても面白い映画ですよ。
ポール・ウォーカーは本当に車が好きだったんですね。
奇しくも亡くなったのも車の事故ということだそうですし・・・。
でも、これがポールの遺作ではありません。
定番の「ワイルド・スピード」シリーズもありますよ。
オススメ度「48%」