$塩かけると甘くなる映画

2011年の日本映画「先生を流産させる会」です。
出演者は全員知らない人ばかりでした。
んじゃ何で観たのかっていうとタイトルのインパクトです。
「ガツン」とくるタイトルですね。

クラスの担任をつとめるサワコ先生のお腹には赤ちゃんがいます。
クラスは女子中学とういことで全員女子のクラス。
どこか冷めてて掴みどころのない現代の中学校という感じ。
クラスの不良達のリーダーがある日「サワコ先生セッ○スしたんだよ、気持ち悪くない?」と言い出します。

あ、文字を隠したのは以前その言葉を書いて記事削除されたからです。
そんな単語1つで消されるって今でも納得いってませんが。

さて、不良達はリーダーの言われるがままにサワコ先生にイタズラをします。
しかし、それはイタズラと呼ぶにはあまりに過激なものばかりでした。
彼女達は自分達を「先生を流産させる会」と名乗り結束を固めていくのでした。

60分ほどの短い映画なのでかなり急テンポで映画は進みます。
いきなりサワコ先生の給食に薬物を入れたりするんです。
この映画実話をもとにして作られていて、この給食に薬物入れて先生を流産させようとした部分は2009年に愛知県で本当に起きたことだそうです。

色々とあれこれやって、最後本当にサワコ先生は流産してしまいます。
そしてラストは、不良のリーダー少女と一緒に野原に行き、死んだ赤ちゃんを埋めて終わります。
ただただ嫌な気分だけが残る映画でした。

この映画をこれから先生になろうとしている若者に見せたらみんな志望を変えるかもしれません。
学級は崩壊していて授業は授業にならない。
そしてそれが当たり前になっていて先生達もこれといってそれに何も言わない。
ただただイライラするだけで、何もしない。
授業が終わると子供達の親が電話をしてきてひたすら文句を言ってくる。
いわゆるモンスターペアレンツが先生の人格を破壊しようとしてくる。
先生達はただただ毎日をたえるだけ・・・。

実際映画を観ていて、流産させようとする少女達よりモンスターペアレンツに腹たちました。
憎たらしい顔しておばちゃん達がヤイヤイ言ってきて、理不尽にも謝るだけの先生達。
いつから学校はこうなってしまったんでしょう。
学校が商売だったら「こんな客いらねー」って出入り禁止にしたいくらいです。
正直、営業妨害以外の何ものでもありません。
しかし中学校は義務教育、先生が「ならよそ行けば?」とは言えないんです。
そのくせ体罰だセクハラだとわめきたてる生徒達。
先生は生徒達を神様のように扱うだけ。
子供達はつけあがり先生はなめられ、勉強どころか社会を学ぶ場としての存在すら成り立たない始末。
そしてその子達は大きくなり、一斉に社会へと混じっていくのです。
それまで舐めてバカにしてたオジさんやオバさん達に虫ケラのように扱われ、はむかえない大人の社会を20歳こえて知るのです。

子供達に言いたいです。
義務教育で先生をバカにして過ごした時間は数倍数十倍になって10年後やってくると。

なんか堅い話になりましたが、「大人を舐めたらいかんぜよ」ってことですね。

オススメ度「22%」