$塩かけると甘くなる映画

1996年のアメリカ映画「マーズ・アタック!」です。
監督はティム・バートンです。
今気付いたんですがタイトルに「!」が付くんですね。
原題も同じく付くようです。
ティム・バートン特集2日目です。

出演者が豪華すぎてそれだけでお腹いっぱいになりそうです。
ザッと並べますと、ジャック・ニコルソン、ピアース・ブロスナン、ダニー・デヴィート、サラ・ジェシカ・パーカー、マイケル・J・フォックス、ナタリー・ポートマン、パム・グリア、ジャック・ブラック・・・などなど・・・。
主役を張る役者のオンパレード・・・。
もちろんこの頃は今ほど有名じゃなかったという人もいますが、それでもこのメンツ、名前並べただけで圧巻です。

ジャック・ニコルソンは説明不要の名優ですが、ティム・バートンの映画では「バットマン」のジョーカーですね。
子供の頃観た「バットマン」の印象が強くて、今ジャック・ニコルソンの顔を見てもうっすらジョーカーのメイクが見えてきます。

ピアース・ブロスナンは5代目の007のボンド役です。
自分ら世代はちょうどこのピアース・ブロスナンがボンドやってた世代なので、ジェームズ・ボンドはピアース・ブロスナンなんです。
この「マーズ・アタック!」の1996年はまさしくピアース・ブロスナンがボンドやってた真っ最中の映画です。

サラ・ジェシカ・パーカーは後に「セックス・アンド・ザ・シティ」で爆発的人気になります。
この映画の頃は大ブレークの直前といった感じです。

マイケル・J・フォックスは何といっても「バック・トゥ・ザ・フューチャー」ですよね。
自分がタイムスリップ映画好きになったきっかけでした。
大ヒットしたんですが、マイケルがパーキンソン病という病になり俳優業が難しくなりました。
この映画の後も声優としては映画に出ているんですが、本人が”しっかりと”出たのは今のところこの映画が最後となっています。

パム・グリアはむかーしのセクシーな映画に出てた女優さんですが自分はあまり知りませんでした。
この映画でもそこまで重要な役としては出てないんですが、この映画の次の年にパム・グリアが大復活することになります。
それがクエンティン・タランティーノ監督の「ジャッキー・ブラウン」です。
いきなりの主役で見事な演技を見せてくれましたね。

ジャック・ブラックは「ハイ・フィデリティ」や「スクール・オブ・ロック」で有名ですが、この「マーズ・アタック!」の頃はまだ大ブレーク前です。
イケイケノリノリのおっさんに到達するのはもう少し先の話。

ナタリー・ポートマンは「ブラック・スワン」でオスカーを手に入れましたね。
他にも「スター・ウォーズ」シリーズのアミダラ姫としても有名です。
デビューは「レオン」の少女マチルダの役でした。
「レオン」のマチルダはかなり衝撃的でした。
この「マーズ・アタック!」は「レオン」から2年後のナタリーということになります。
マチルダの面影を残しつつ少しだけ成長したナタリーを見ることが出来ます。

とまぁ、雑に数名紹介しただけでこの長文になってしまうのがこの「マーズ・アタック!」の出演者の豪華さなんです。
物語は、言うまでもなく「火星人が攻撃してくる!」っていう映画なんです。
1996年というとローランド・エメリッヒ監督の「インデペンデンス・デイ」が大ヒットした年です。
その数ヶ月後にこの「マーズ・アタック!」が公開されています。
あの不気味にデカい宇宙船が空に浮いてて世界を攻撃するシリアスな「インデペンデンス・デイ」とは違い、この映画はコメディです。
変な光線銃みたいなので攻撃してくるのです。
その光線銃がまたポップな色してるんです。
政府や市民があたふたして宇宙人にやられまくるという点では「インデペンデンス・デイ」と同じなのですが。

当時この映画を観た10代だった自分はあまりのくだらなさに怒りを覚えました。
「金返せー!」と叫びたくなるくらいくだらない、その記憶は年々増していき2013年現在「おもしろくなかった映画」を語る時、絶対この映画の名前を出していたのです。
しかし観たのはあの10代の時の1回のみ。
カルト的にいまだに微妙に人気のあるこの映画をいつまでもスルーするわけにはいかないと思い、2013年、禁断のトラウマクソ映画を観なおしました。

感想は、「やっぱりおもしろくなかった」です。
しかし、10代の頃観た時の「怒り」は全くなく、単純に「くっだらね~」という感想だけ。
しかししかし、その「くだらなさ」が微妙に「おもしろい」「興味がある」という気持ちも秘めているのは事実なのです。
やはりこの映画、かなり深い映画なのかもしれません。
あと15年ほど寝かせてまた観てみたいですね、感想は「ヤバイ、楽しすぎる」になってるかもしれません。

オススメ度「41%」