2011年の韓国映画「エイリアン・ビキニの侵略」です。
凄いタイトルなんですが、英題も「INVASION OF ALIEN BIKINI」とそのままです。
問題はこのDVDジャケットなんですが、こういうシーンは出てきません。
というか、ビキニなんか出てきません、正しくは「下着」です。
「もう何から話したらいいか」というやつです。
簡単に物語を説明すると。
純潔の精子を奪いに地球にやってきた女性エイリアンと、34才の童貞男が主人公です。
とりあえず女性エイリアンを「女」、童貞男を「男」と呼ぶことにします。
女は男の精子に目をつけ男の精子を奪おうと近づきます。
しかし男は一筋縄ではいかない純潔男だったのです。
女の色んな誘いも気合いで乗り切り童貞を守ろうとする男、その男を何とかその気にさせようと奮闘する女の戦いなのです。
これだけ聞くと何じゃそりゃって感じなんですが、この映画観ていくうちに引き込まれていきます。
まず、最初の攻防は「ジェンガ」です。
男の家にやってきた女は早く精子を奪おうとするのですが、男はジェンガをやろうと言い出します。
とりあえず始めたジェンガ・・・、しかしこのジェンガが終わらない。
「ジェンガうめぇ・・・」ひたすら「ジェンガうめぇ」なのです。
このジェンガのシーンが非常に長く危うく「ジェンガムービー」になりかけた頃、痺れを切らした女が男を誘惑し始めます。
何とか耐えようと男は頑張るのですが、女の誘惑に負けてキス・・・。
あぁ・・とうとうベッドイン・・・。
「いやいやいや、だめだぁぁぁ」
って感じで誘惑を振り切る男、いったい何なんだこの男。
しかししかし、実はこの純潔すぎる男が耐えてくれてるおかげで地球は崩壊しないで済んでいるのです。
実は女が精子を手に入れると「なんやかんやで」地球は崩壊してしまうのです!!
「なんやかんや」の部分は割愛しますが、よく分からない時間軸とかの理論だそうで、そこらへんは置いといて大丈夫なのです。
そうか、男は地球を守っているのか!と分かるのですが、男的にはそんなこと知らずにただ単に純潔を守ることに必死なだけなのです。
「何この男、いい加減にしなさいよ」って感じの女は強引に男をロープで縛り、目隠しをします。
男も嫌がればいいのに、しっかりと縛られたとこを見ると内心このプレイを楽しんでるようです。
んで、そこからはR指定な展開がちょこちょこっとあるのですが、男は精子だけは出すまいと耐えます。
注意:この映画はアダルトビデオではありません
オバカでエッチな映画だなって思い始めた頃、この映画の本領発揮です。
それでも精子を出さない男に怒った女は男の耳元にどこから持ち出したのか黒板を持ってきます。
その黒板を爪で「キィィィィ」。
「やめてくれー」は映画を観てる方も同じなのです・・・。
そこから首を絞めてみたり、無茶苦茶な展開。
そして、女が男を殴った瞬間、男の幼い頃の記憶がよみがえり、女を思いっきりブン殴ります。
男には虐待の過去があったため、その記憶がよみがえりわけが分からなくなったのです。
そこから男が女を殴る殴る殴る、血だらけになるまで殴ります。
そしたら男はその光景に興奮したのか・・・エッチが始まります。
もうわけが分からない・・・。
そこへ女エイリアンを取り押さえようと探していた組織が乱入。
しかし、興奮した男はその組織の連中全員ぶっ倒します。
そして男が女のところへ戻ると、女は死んでいます。
何と女は念願の精子を奪うことに成功していたようなのです。
そして一瞬で妊娠、出産、赤ちゃんは成長して逃げ出したのです。
子供を追う男、地球の運命やいかに・・・。
正気とは思えない映画でした。
ラストは日本昔話の「浦島太郎」のような感じで終わります。
地球は結局崩壊することになったようですが、時間軸がおかしくなり・・・、映画の冒頭にまた戻り・・・エンド。
エッチでオバカでフザけた映画なんですが、最後までがっつり楽しめました。
これが韓国映画の底力なのでしょうか。
DVDジャケットのシーンは出てこないし、そもそもビキニなんて1秒も出てこない。
エッチな展開かと思えばSFな展開、かと思えばアクション。
観てる側に「お前らの想像どおりに全て進むと思うなよ」と喧嘩を売ってるような映画でした。
シモネタと暴力がひどいので嫌いな人は避けましょう。
「普通の映画は見飽きた」って人は1度観てみることをオススメします。
オススメ度「69%」