2011年の日本映画「はやぶさ/HAYABUSA」です。
竹内結子、西田敏行、髙嶋政宏、佐野史郎などなどが出演しています。
監督は堤幸彦です。

数年前に話題になった小惑星探査機「はやぶさ」の記録を映画化したものです。
実はこの「はやぶさ」関連の映画は同時に3つ作られていて、これは3つのうち一番早く公開されたものです。
この後「はやぶさ 遥かなる帰還」、「おかえり、はやぶさ」と続きます。
3部作というわけではなく、20世紀フォックス、東映、松竹という大手3社がそれぞれ作ったものです。
内容一緒なんですけど。

というわけで今回は「はやぶさ/HAYABUSA」、次回は「はやぶさ 遥かなる帰還」について書きます。
「おかえり、はやぶさ」についても観たらすぐ感想を書きます。

小惑星探査機「はやぶさ」を打ち上げ世界で始めて他の惑星の物質を持ち帰ろうというプロジェクトに携わった人達の物語です。
まぁ詳しくは「はやぶさ」で検索すると色々資料出てくると思います。

自分はあまりはやぶさについて知らずに観始めたので意外と小さいはやぶさの外観や鼻息くらいのエンジンで加速していくというシステムに驚きました。
宇宙が相手だと発想も全く違うなぁって感じです。
なんせ太陽より先にある惑星まで行こうってんですから凡人の自分には想像もつきません。
何でそんなことが理屈で分かってるんだろうってぐらいチンプンカンプンなんです。
それでもやはり未知の世界、色々と問題が起きていくんですね。

監督は堤幸彦ということで安定の失敗作を作ってくれました。
「ケイゾク」「トリック」「スペック」とTVでは良かったのに映画にすると張り切りすぎて失敗しちゃう監督さんです。
今回も何がしたいのか分からない迷走具合が見てとれました。
「はやぶさ」自体「アルマゲドン」みたいなド派手な計画じゃないので映画として見せていくのは難しいんです。
なんせ発射しちゃったあとは、ほぼ見守るしかないわけですし、中に人が乗ってるわけではないので感情移入が難しいんです。

これは次の「はやぶさ 遥かなる帰還」にも言えるんですが、苦肉の策として「はやぶさを擬人化」しています。
途中から「はやぶさ」というドラえもんみたいなロボットが空飛んでるぐらいの擬人化をしていきます。
この「はやぶさ/HAYABUSA」はそれが大げさすぎて「僕は・・・だよ」みたいな感じで普通に喋ってます。
地上派で放送する場合、注:はやぶさに喋る機能はついてません、ってテロップが必要ですね。

どうにか盛り上げようとして無駄な「夢オチ」も放り込んだりして更にゲンナリ。
カンガルーのポケットの中にはやぶさのカプセルが入っててビックリ!みたいな夢オチ必要だったのか・・・。

というわけで、なんだかなぁな作品でした。
オススメ度は「はやぶさ」の「はや(88)」ではなく「ぶさ(23)」の方をとりましょう。

オススメ度「23%」