2008年のイギリス映画「ハッピー・ゴー・ラッキー」です。
小学校で先生をしている30歳のポピーという女性が主人公です。
ポピーは非常にネアカでいつも明るく日々を過ごしています。
友達とルームシェアをしていてその友達もまたポピーのように今の生活を楽しんでいます。
そんなポピーの日常を描いたドラマです。
この映画でベルリン国際映画祭の女優賞を主演のサリー・ホーキンスが受賞しています。
とにかく明るいポピーを笑顔満開で演じていて好感がもてました。
しかし明るいを飛び越えて「頭おかしいんじゃないのか?」って思う時もありました。
映画の冒頭で自転車を路上に止めてお店へ入り、出てくると自転車は誰かに盗まれ無くなっているというシーンがあります。
普通の人は怒るところですがポピーは「まだサヨナラ言ってないのに」って言って笑って済ませます。
他にも何をしても笑顔で、時に相手をおちょくってるのかなと思うぐらいでした。
ちょっとだけミスター・ビーンを思い出させるような、そんな不思議ちゃんです。
そんなポピーが車の免許を取ることになり、先生を雇います。
日本だと教習所に行って習うんですが、イギリスはこうやって個別に先生を雇うのが普通なんですかね?
仮免まで取った人を路上教習してくれるんですね。
んで、雇った先生というのがかなり堅物の男性。
冗談なんか大嫌い、ふざける奴はにらみつけるという男です。
つまり、ポピーと真逆。
ポピーがヘラヘラ笑いながら運転を楽しんでいると隣で先生が怒りちらすという。
その先生がルームミラーのことを「エンラハー」と呼びます。
なんか「第3の目」みたいな意味らしいんですが、「ルームミラーチェックしなさい」というところを「エンラハー!エンラハー!」と呪文のように唱えます。
いやだー、こんな不気味な名前をつけないでくれーと思いました。
この映画観てから自分は車の運転するたびにルームミラーを見て「あ、エンラハー・・・」と少し考えてしまうようになり、トラウマです。
とにかくネアカでチャランポランな性格のポピーなんですが、見ていくうちにそういうポピーとは違う1面も出てきます。
小学校の先生をしているのですが、先生をしている時はかなり真面目なんです。
いじめられてる子をとても悲しい目で見つめていたり、子供達にどうやって教えようかと深く考えたりしています。
実はポピーは真面目な性格で普段のチャランポランは無理をしてるのではと思ってしまいました。
最初の頃の印象と少しずつ変わっていくポピーがとても好きになる映画です。
あぁ、エンラハー!の言葉を頭から消して欲しい。
オススメ度「48%」