2009年のアメリカ映画「シャッフル2 エクスチェンジ」です。
2007年のサンドラ・ブロック主演「シャッフル」の続編・・・というくくりで日本では紹介されていますが、実際は全く関係ありません。
原題も「Possession」となっていて、もちろんサンドラ・ブロックは出ていません。
それどころか、この映画は韓国の「純愛中毒」という映画のハリウッド・リメイクなんです。
何でそれを「シャッフル」の続編としたのでしょう。
日本の映画関係者はバカなのか、それともお客をバカにしているのか。
きっと両方でしょうね。

「シャッフル」の方は主人公の女性の1週間がバラバラにやってきて、7日目に死んでしまう旦那をバラバラに訪れる毎日からヒントを得て助けようとするという映画でした。
この映画はそういう設定全て忘れてから観ましょう。

主人公のジェスは夫のライアンと幸せに暮らしているのですが、そこにライアンの弟ローマンが刑務所から出所してきて一緒に暮らし始めます。
夫のライアンは温厚な性格で芸術肌です。
弟のローマンはカッとなりやすく暴力的です。
ジェスはローマンと一緒に暮らすことに反対で、凶暴な性格のローマンを恐がっていました。
そんなある日、2人は交通事故にあい重症に。
2人とも命はとりとめたものの、一生目覚めないかもしれないという状態になってしまいます。

絶望のジェスでしたが、なんとローマンだけは意識を取り戻し退院します。
更に悪いことにジェスはローマンと2人で住むことに・・・。

あれだけ嫌っていた弟のローマンだけが意識を取り戻してしまい、あろうことか同居という事態に。
夫はいまだ意識不明のまま、ジェスにとってこれ以上の不幸はないですね。
しかしこの映画の邦題にあるとおり「シャッフル」して「エクスチェンジ」しちゃうんです。
要するに体はローマンなんですが事故の衝撃で中身はライアンになっているのです。
大嫌いな弟ローマンの見た目のまま、性格や記憶、ようするに魂は夫のライアンなんです。

「俺こんなだけど、ライアンだよー」って感じでジェスに話しかけるもんで、ジェスは混乱の日々。
しかし、ライアンと自分しか知らないことをローマンが知っていたりするため「本当にこの人は夫なんだ」と信じていくのです。
そして2人は結ばれていくのです。

この状況でみんなが思うことは「おいおい、今ライアンが意識戻ったらややこしくないかい?」ってことです。
見た目は夫のライアンで中身が凶暴なローマンとして意識が戻り2人の間に入ってきたらと、映画的にはワクワクします。
しかし、ライアンはいっこうに目覚めません。
物語的には目覚めた方がおもしろくなるんですが、目覚めません。
この時点で観てる人の90%は気付いたと思います。
そうなんです、「目覚めると都合の悪い話」なんですね。
あとは予想どおりの展開が待っています。

というわけで、「シャッフル」とは無関係ですが、それなりに楽しめました。
サスペンスが好きな人には良いと思いますよ。

それにしても、何で「シャッフル」の続編にしたんだろう・・・。
不思議なニッポンジン。

オススメ度「41%」