2010年の日本映画「SPACE BATTLESHIP ヤマト」です。
アニメ「宇宙戦艦ヤマト」の実写映画です。
制作費に20億円かけただけあって豪華な出演陣とハリウッドばりのVFXが話題になりました。
主演木村拓哉、他に黒木メイサ、柳葉敏郎、西田敏行などなどです。
原作を一切知らずに観たので元がどういう話なのかさっぱり分かりません。
続編なのか完全な新作なのか原作どおりの作りなのか。
とにかく、ガミラスという宇宙人の攻撃によって地球は放射能汚染してしまったという未来が舞台です。
ガミラスって何なのかさっぱり分からないまま始まるので最初は「いったいこの人達は何と戦っているのだろう」という感じでした。
途中でいきなりCGのガミラス星人が襲いかかってくるところでその全貌が明らかになるのですが、そこらへんはちょっと「インデペンデス・デイ」を思い出しました。
放射能に汚染された地球を救うため「放射能除去装置」のあるイスカンダルへとヤマトは旅立ちます。
そこからはずっと宇宙がメインとなっていくのですが、ワープをバンバン使うので意外とあっさりとイスカンダルへ着いてしまいます。
まぁ時間がないから仕方ないんでしょうね。
んで、そこで衝撃の事実がっ。
って感じの映画です。
元を知らないので人間関係などがかなり不明でした。
とにかく「みんな辛いことあるけど、がんばってんだっ」ていうことです。
さてさて、この映画、公開前からかなり話題になっていたのでよく記事を見かけました。
ほぼ100%の人がケチョンケチョンに叩いてばかりでした。
そんなにヒドイ映画なのか、やっちまった映画なのかと思い自分は観たわけですが、言うほどヒドくはなかったと思います。
もっとつまらない映画って他にたくさんあるんですが、まぁ日本版「エアベンダー」という感じなんでしょうね。
とにかく全編ふんだんに使われたVFXが凄いです。
日本のCG技術もここまできたかと感心しました。
とくにヤマトの外観とか綺麗だったので一時停止して眺めてしまいました。
宇宙での戦闘などは「スター・ウォーズ」を思い出させるほどスピード感のあるシーンだったと思います。
ただ、CGが凄すぎて船内の実写シーンに戻ると実写の方がチープに見えてしまいました。
派手なヤマトの外観とは対照的に船内はアッサリしています。
そこだけテレビドラマのような作りになっているのが残念です。
物語は全くどうでもよかったんですが、CGが凄くて観てて楽しめました。
が、ラストのクドさにはゲンナリしました。
全員を脱出させキムタクひとりがヤマトに残ってヤマトごと敵を破壊するという最後の見せ場です。
そこでヒロインとキムタクがイチャつくイチャつく。
「早く逃げないとダメなんじゃなかったんかい!」と観てる方がイライラしてしまいます。
イチャイチャした挙句、危うく生い立ちから話そうとする主人公に「オイ!」と思いました。
散々キムタクがカッコイイことを言い尽くしてからヤマトはサヨウナラとなるわけです。
ん~、クドかった、長かった。
恐らく「アルマゲドン」をやりたかったんでしょう。
「アルマゲドンのパロディだ」って観てる人が思った頃、流れ出す音楽はエアロスミスのスティーブン・タイラーによるエンディング曲。
どうせ言われるだろうから「そのつもりですけど、なにか?」って言わんばかりの選曲でしたね。
というわけで、実写のシーンとストーリーには難ありですが、CGは見応えあります。
いっそのこと全部CGアニメにしたら良かったかも。
オススメ度「30%」