2010年の日本映画「ゲゲゲの女房」です。
ゲゲゲの鬼太郎で有名な水木しげるの妻・武良布枝の自伝をもとにした映画です。
TVドラマがかなり話題になりましたね。
これまたドラマ版は観てないわけですが。
妻の布枝役には吹石一恵、夫役は官藤官九郎が演じています。

いまだ独身の布枝に縁談が持ち上がり、その相手はしげるという貸本漫画家。
どうやら収入も安定していて真面目で良さそうだということでお見合いから5日で結婚となります。
この頃は今と違ってお見合いも盛んだったでしょうし、なにより30歳で嫁に行ってない女性というのは「行きおくれ」感があったんでしょうね。
それでも出会って5日後には一緒に暮らしてるってのは不思議な感じですね。

で、全くお互いのこと知らずに始まった結婚生活でしたが、最初聞いてた話と違い、しげるは超貧乏。
質屋に物を入れて暮らす生活で、食う米にすら困ります。
「こんなの聞いてない!」と逃げ出しそうなもんですが、昔は今みたいに簡単じゃなかったんでしょう。
布枝は我慢してしげると暮らすんですね。
でもしげるは良い人で、書く作品も素晴らしいと思い始めた布枝は、むしろ「何で売れないかね」と感じ始めます。
本屋でしげるの漫画を目立つところに並びかえようとする布枝はとてもけなげでした。

貧乏生活は続くのですが、鬼太郎を始め様々な妖怪漫画が色んな人の目につき、少年マガジンに掲載するチャンスがやってきます。
そして、これからも妖怪漫画を書いていこうというところで物語は終わります。
家の壁には質屋に入れたはずの時計があり、どうやら質屋から時計を戻すくらいの余裕は出たようだという演出がにくらしいですね。

ここで物語は終わるのですが、言うまでもなくこの後は独特の世界観で大人気漫画家になりますね。
ゲゲゲの鬼太郎はアニメ化もされ、自分も小さい頃、鬼太郎の消しゴム持ってました。
キン消しならぬ「鬼消し」といったところでしょうか。
もちろんキン消し同様「消しゴム」の役割は果たせませんが。

映画の中で度々妖怪が写りこんでるんですよね。
最初はぬらりひょんが普通に写ってたので何だろうと思ってましたが、おそらく日常に妖怪はいるんだよというメッセージなんでしょう。
水木しげるさんも80歳をこえ、いまだがんばってらっしゃいます。
数々の妖怪キャラクターは小さい頃の自分にたくさんインパクトを与え今も心に残っています。
中でも一番好きだった妖怪は、いったんもめんです。
鬼消しになった立体のいったんもめんのさわり心地が良かったんです。
そしてアニメでのいったんもめんの声優さんの声がおもしろかったんです。
なにより、あれに乗って移動したら便利じゃないですか。

オススメ度「44%」