2010年公開の日本映画「ゼブラーマン -ゼブラシティの逆襲-」です。
監督・三池崇史、脚本・官藤官九郎、主演・哀川翔です。
主演は前作と同じですが、その他がかなりガラッとチェンジされています。
悪役ゼブラクイーンに仲里依紗、他にココリコの田中直樹、ガダルカナルタカなど前作には登場しなかった人達が活躍します。
ガラッとチェンジしたのは俳優陣だけではなく物語もおもいっきりガラッと変わっています。
前作で本当のヒーローとなった主人公でしたが、それから何があったのか今作では髪が真っ白になり記憶喪失となり時代も前作から15年後となっています。
日本は「ゼブラタイム」という1日に2回5分だけ訪れる恐ろしい時間に悩まされています。
その5分の間は何をやってもいいという無法地帯突入タイム。
強盗や殺し何でもあり、5分だけ開放することでその他の時間の犯罪を減らそうというとんでもない極論から成り立っています。
その恐怖の時間を演出するのがゼブラクイーンなのでした。
という感じで物語の初っ端から前作の空気を全く無視した展開から始まります。
哀愁のあるおっさんが最後の一瞬だけ光って終わる線香花火のような映画が、完全に派手なSF映画へと変貌しています。
映像も前作では超B級テイストな映像だったのに今回はド派手な演出プラスCG満載です。
そして今回一番話題になったのが仲里依紗のコスチューム。
仲里依紗はゼブラクイーンという悪者なんですが、目のやりばに困るほどのエッチなコスチュームを身にまとっています。
前作鈴木京香のゼブラナースもビックリしましたが、今回は更にビックリです。
ゼブラクイーンとして映画の曲を歌っていて、CDも発売され、ゼブラクイーンの写真集も発売されました。
映画の中でもアイドル的位置づけで男達に絶大な支持を得ているので、映画と現実がシンクロするように作られています。
何とも言いがたい日本のおっさんの哀愁を描いた前作と、記憶を失ったヒーローが復活するというハリウッド的今作となっていますが、自分的にはストーリーは前作の方が好きです。
でも映像やゼブラクイーンのダンスや歌がおもしろかったのでトータル的には今回の方が好きです。
2本観ると完全に好みが分かれると思います。
とにかくこの映画は主演哀川翔というより、主演仲里依紗、いやゼブラクイーンなのです。
ラスト、ゼブラーマンとゼブラクイーンが合体して宇宙人をやっつけるのですが、まさかの合体が待っています。
そこはヒーロー物としてピカッと光って合体すればいいものを、コンドーム取り出して・・・な合体をするのです。
「ダークナイト」とは違った意味でヒーロー物のタブーに触れています。
オススメ度「47%」
