◆タイでスマホがアウト?
6月中旬、俺は宮古島に来て初めて休暇を取り、タイのチェンマイに出かけた。
目的は、旧友Fさん(日本人、男、76歳、奈良在住、旅行仲間、バツイチ、自称アル中)に会う為だ。
彼とはここ15年の間に東南アジアで貧乏旅行を楽しんだ。
例:
・中国貴州省→ベトナムのハノイへ。夜行バスで国境超え
・日本→ラオスのビエンチャン→ルアンバパーンへ。夜行バスで峠超え。
・日本→ミャンマーのヤンゴン→マンダレーへ。夜行列車で峠超え。
・日本→ベトナムのホーチミン→カント―へ。夜行バスでメコン・デルタ巡り。
チェンマイは、タイ北部にあるタイ第2の都市。13世紀にラーンナイ王朝の首都だった古都で現在は人口170万人だ。しかし、バンコック(都市圏人口1600万人)のように巨大ではなく、歓楽街も無い、こじんまりとのんびりした街だ。
俺もFさんもチェンマイは二度目なので、主な観光名所は既に見ている。今回は観光はせずにただのんびりするのが目的の「贅沢な貧乏旅行」だ。
Fさんは、今回事もあろうか、「関空→北京→チェンマイ、中国国際航空」のルートを選択したようで。チェンマイ空港到着時に、荷物が紛失してしまい「バゲージ クレーム」でその場で空港職員から「日本円6000円相当の現地通貨(タイバーツ)」をもらい、翌日下着や洗面用具を買いに行ったそうだ。
2日遅れて到着した俺は、初日バンコクの空港でチェンマイ行きフライトが2時間遅れて、日付が変わってからのチェンマイ空港到着となった。
バンコクの空港で待機している途中に「スマホのバッテリー」が壊れたようで、「1時間で100%から10%のペース」でガンガン減っていく。その為空港の待合室では充電スタンドを探して放浪していた。(笑)
ホテルはFさんが事前に見つけた「ル・カナル・ブティック・ハウス」という高くなくて・快適な宿だ。
2日目、朝は近くのお粥屋さんJok Somphetで健康的にお粥を食べた。
市内を散歩する為に、レンタル自転車を借りて健康的に古いお寺内にあるタイマッサージに行き、
その後ミシュランに認定された北部タイ料理「フアン ムアンチャイ」で旨いタイ料理を食べ、タイの旨いビールを堪能した。
俺のスマホはバッテリーがすぐに0%になってしまうので、通常は電源をOFFにしておき、旅行の写真を撮る時にだけ短期間電源をONにしてコンパクトカメラ機能だけを利用していた。折角海外用Wi-Fiルーターをレンタルしたのだが、ほとんど使えなかった。ハハ。
午後はホテルで昼寝して、その後はホテルの談話室でのんびりしていた。
夕食は徒歩圏のタイ料理店で、タイのビールを堪能した。
こんなペースで4日間過ごし、帰国前夜に「日本の焼き鳥屋」に食べに行った。
Fさんはホテルのフロントの女性達に予約を依頼する時に、彼女達も誘ったそうだ。
18時半、冗談かと思っていたら、意外にもホテル勤務が終わった後2人がやってきた。
Fさんは英語より中国語が得意なので、この場の会話は中国語メインになった。俺は2013年まで、上海に13年住んでいたので、片言の中国語はまだ覚えていたが。
Cさん(タイ人、女性、30歳前後、現地産まれ、褐色の肌)と、Wさん(タイ人、女性、20代前半、両親が中国からタイに移住、色白の肌)は、日本食にとても興味があるようだが、値段が高い(日本と同じ位。タイ料理の3~4倍)のでなかなか来れなかったそうだ。
2人はメニューをみながら最初遠慮していたので、Fさんが強引にお勧めしていた;
Fさん 「なんでも好きなものを注文してええんやで」
Wさん 「ありがとうございます。ではこの豆腐サラダをいいですか?」
(一番安いサラダを選ぼうとした)
Fさん 「?? 他にもっと美味い焼き鳥があるやろ??
それと、このKさんは沖縄の宮古島に住んでいて、海が綺麗なんやでー」 去年宮古島に遊びに来た時の写真を見せ始めた。
Cさん 「えっ、この車BMWでしょ! &?>+‘%#*?」 タイ語で話し始めた。
Wさん 「そうなんだ。 @」&%#$“?」 タイ語で相槌を打っていた。
俺 「はい、私の車ですが」
Cさん 「じゃあ、こちらの海鮮サラダにしますー」
(一番高いサラダに変わった)
Wさん 「この焼きサバも頼んでいいですか?」
Fさん 「ああー、好きな物を頼んでええで。
Kさん、BMWの写真を見た後、おねーちゃん達が注文する単価が2, 3倍になりましたで。ハハハ」
俺 「なるほど・・・。
まあ、キャバクラに行って若い女性と雑談すると、一人2万円位はかかりますから、
それよりは有意義ですよね。(冷汗)」
この後色々話題が盛り上がった。
俺 「あなた達はどうして中国語が話せるのですか?」
Cさん 「両親が中国雲南省から移民してきましたので、自宅では中国語で会話しています」
Wさん 「私は中国人の男性と付き合っていたので。ウフフ」
Fさん 「中国人の男はどうでっか?」
Wさん 「中国人の男は可愛いです!」
(どうも年下の中国人と付き合っていたようだ)
俺 「じゃあ、韓国人の男はどう思いますか?」
Wさん 「韓国人の男は、カッコ良すぎる。ウフッ」
(多分、BTSのファン?)
Fさん 「じゃあ、日本人の男は?」
Wさん 「んー。日本人の男は、よく分からない。
(スマホに真剣佑の写真を出して)彼ならゆるす!」
Fさん 「なんやねん、それ!」
(現在のタイでは日本人若者の旅行者がとても少ない。中国人や韓国人の旅行者ばかり目立つようになったからか?
20年位前ならば、日本人の旅行者が断然多かったのに、日本は落ち目やなー!)
この後、3人で沢山飲んだ。最後は「お酒を飲めないWさん」の車(スズキ スイフト)でホテルまで送ってもらった。
6日目午後、俺は一人で空港へ向かい、チェンマイ→バンコク→福岡→那覇経由で7日ぶりに宮古島戻った。
最終日、福岡空港で乗り継ぎの合間にJR福岡駅に出て、スマホの修理屋さんでバッテリーを交換してもらった。
俺 「飛行機の登場間近で、猶予は60分間しかないので」
店員さん 「それならば、沖縄に到着してから修理の店に行った方がよいのでは?」
俺 「離島なので、修理店ありません」
店員さん 「なんほど。じゃあできる事をやってみますね」
無理を言って、大急ぎで対応してもらった。
1時間後、これでようやくスマホは復活し、カメラ機能以外にメールやニュースも見れるようになった。(笑)
スマホの無い海外旅行! なかなか不便な日々だった。
◆タイの美猫は美食!
毎朝、チェンマイのホテルから朝飯にお粥を食べに行く途中、歩道で可愛い猫をみかけた。
近寄って行くと、俺にスリスリして来たので、頭と首をなでてあげた。
猫がコロンしたので、気に入られたようだ。タマが無いのでメスのようだ。
その時俺は猫にあげるものが何もなかったので、とりあえずお粥屋に出かけ、鶏肉入りのお粥を注文した。
お粥にササミが5片位入っていたので、半分位を残して、冷ましてからティッシュペーパーにくるんで持ち帰った。
帰り道に先ほどの美猫が佇んでいたので、近寄ってササミを小さく千切ってから目の前に置いてみた。
美猫はしばらくにおいをかいでいたが、プイと横を向き、食べようとしなかった。
「えー?」ササミを拾い上げてティッシュに戻し、味がおかしいのかな?と思い一切れ味見してみた。砂がついていたようで、口のなかがジャリジャリになってしまった。
その時、後ろで鳴き声が聞こえ、柵の隙間から綺麗な首輪をつけた大きな猫(多分オス)が現れた。
美猫はそっちにつられて行ってしまった。
それを見た店の女主人(雄猫の飼い主?)がケラケラと笑っていた。
仕方なしに、俺は余ったササミをティッシュペーパーの上に並べ、道の隅に置いてから帰った。そのうち猫が気が向いたら食べるかも。
タイの美猫は食い物にうるさいのか?あるいは、オス猫の方が気になるのか?
毎日宮古島でエサをやっていた野良仔猫たち10数匹が空腹にしてそうで心配になった!!
その日、俺は24時間下痢に苦しめられた。(苦笑)