俺の働くレンタカー屋は下地島のCホテルに間借りしている。1~3月の閑散期にCホテルには内地から長期滞在の怪人達が多く静養滞在していた。

◆MTドライバー
 Nさんは岡山県在住、男、78歳、前職は通信関係の技師。
趣味は、ドライブ。
特技は、ドライブ。日本全国をMTの愛車で回っている。今はGRヤリスに乗っているが、
 

5月にトヨタGR86に乗り換えるそうだ、勿論MTで。
 

「ATにすると運転中に緊張感が無くなって逆に危険」なのだとか??
Cホテルでの静養は、6年目。
内地では、7年前に奥様が脳溢血で急死され、以降一人暮らし。都会で暮らす息子達には毎日1回Lineで「無事です」の定期連絡をする約束で、一人旅を許してもらっているそうだ。
備考:話をしたきっかけは、俺の好きな「高橋真梨子」のCDをNさんが聞いていたのに気づき、つい話しかけてしまった。ハハハ。

地元から友人が来て2日間ゴルフに行く時、レンタカーを借りてくれた。
Nさんは、「最近老人ボケが進んできたので、この先自分が分からなくなって施設に入る前にピンピンコロリで他界したい!」 との事だ。
俺もそう思う。ハハハ。


◆B航空のOB達
 Hさんは大阪在住、男、72歳、前職はB航空の営業。
趣味はゴルフ。
特技は、リーダー気質。
Cホテルには、元上司の進めで15年前から「ゴルフ合宿」に来ている。今年は仲間達8人で15日連続で雨の日も風の日も隣にあるコースで「地獄のゴルフ三昧」をしていたようだ。
 

内地では、地域へのボランティア活動が日課。
備考:来年も必ず来たいので帰宅の前日に、「来年1月から1ヶ月分」のレンタカーを予約して行かれた。
Cホテルのお客様向け特別価格で提案しておいた。


◆離島行脚
 Kさんは兵庫出身、78歳、前職はH重工の設計技師、帝国陸軍の戦闘機「飛燕」を設計した部署におられたそうだ。
 
趣味は歩く事。今回、与那国島から離島を行脚し下地島に到着、この後沖縄本島経由で鹿児島まで行けば今回の行脚は終わる。
特技は、足腰が丈夫。サラリーマン時代にテニス部のキャプテンを10年間務めたので足腰には自信があるとの事。
Cホテルは今年初めて。
備考:以前は日本の大河を河口から源流まで遡って歩いていたそうだが、最近は行っていないそうだ。
源流を探す旅かー、面白そうだな!


◆怪人ママチャリじいさん
 Sさんは東京在住、男、77歳、前職は心理カウンセラー。
趣味はサイクリング。毎日下地島から宮古島のドン・キホーテやスーパーマーケットまでこっちで購入した自転車(ママチャリ)で移動(往復約40km)しておられた。
 
東京ではレクサスのオープンカーに乗っているので、自転車にのる機会は宮古島だけ、との事だった。
特技は、誰とでも親しくなれる事。交通事故で四肢を失った患者さんのカウンセラー等をしていたので、超ポジティブ思考!!
Cホテルでの静養は22年目。途中コロナで1回だけ中止した以外は毎年来ている。当初は伊良部大橋が無かったので、宮古島からフェリーで通ってきたそうだ。
備考:娘さんはロンドンに留学後現地男性と結婚しロンドン在住の為、孫にもなかなか会えないとか。
帰宅3日前に、島で農業を営むガールフレンドGさん(60歳前半)を紹介してくれた。


◆卸問屋のご隠居
Rさんは岐阜県出身、男、83歳、前職は卸問屋の社長。
趣味はドライブ。赤いレクサスを地元から輸送して宮古島でも乗っている。
 
特技は、今も中国や米国等の国際経済等を詳細にウォッチしている。
Cホテルでの静養は8年目。気管支を痛め、医者から南国での療養を進められ下地島にたどり着いたそうだ。
備考:帰宅の3日前に、1970年代(ドルの持ち出し制限のある時代)に苦労して世界視察旅行をした昔話等を色々聞かせて頂いた。



◆さくらねこ不妊手術(3)
 1月下旬、俺は宮古島市役所で申請し、「公益財団どうぶつ基金」の資金で「NPO みゃーくTNR」が運営し「NPO ねこハピ」の場所で実施される「さくら猫」不妊手術に応募し、3月初旬に1頭目の手術を受けた。


7) 経過良好:
1頭目(茶トラ2)の手術から6日後、夕食を食べた8匹の仔猫たちが室内の好きな場所で遊んでいた。
茶トラ2が俺の作業机に寝転んでいる時にお腹の毛が無くなっているのがハッキリ見えた。下腹部には3針縫った跡が残っていたが、糸はもう取れていて、食欲も全開のようだ。
 

きみは伊良部島初めての「さくら猫」やでー、元気で良かったー!!
これで君は
「成熟→ 発情→ 交尾・妊娠→ 出産・子育て・エサ探し→ 疲労・ガリガリ→ 子猫餓死→ 子離れ→
栄養補給→ 発情→ 交尾・出産→ 出産・子育て・エサ探し→ 疲労・ガリガリ→ 子猫餓死→ 子離れ→」
の輪廻の輪から解放され、のんびりと自分の人生を楽しむ事ができるのかもな!!

さあ、あと2匹のTNRが残っているでー!


8) 2頭目:
12日朝7時、ドアーを開けるといつものように8匹の仔猫たちがエサを食べに飛び込んで来た。
茶トラ1は風邪がほぼ治まり、鼻水や涙目も止まり、食欲も出ている。ミケ3はまだ鼻水が残って、食欲も無いようだ。
従って、2頭目のTNRは茶トラ1に決定した。少しキャットフードを食べた後で茶トラ1を抱き上げ、寝室に隠した指定キャリーに入れた。
茶トラ1はしばらく状況が理解できず静かにしていたが、俺が寝室を出たあとは、異常事態を察して暴れ出した。

今回は宮古島まで1往復で済ませたいので、先に洗濯を済ませる。
その間、茶トラ1は寝室のキャリーの中で怒っていたようだが、他の仔猫たちは寝室には入れないので、まだバレていないかも。
10時、洗濯2回が終了したので、仔猫たちを部屋から外に出してカギをかけた。
茶トラ1はキャリーの下に敷かれた新聞紙とペットシートをちぎってバラバラにしていたようだ。かなりお怒りかも。駐車場まで運んでゆっくりと宮古島に移動した。

10:30ねこハピハウス@平良地区に到着、茶トラ1の入ったキャリーを所定の場所に置き、上からタオルをかけた。
その後、俺は市立図書館に行きブログを書いていた。13時前、出る時に本を2冊借りた。
「マンガでわかる猫の気持ち」、「教養としての猫」だ。
  

 
これで本来犬派の俺にも猫の事が少し分かるようになるかも。ハハハ。

整骨院と宮古シティでの食材買い出しを終え、リトルマーメイドでデーニッシュを食べながら時間をつぶした。

14:30移動病院から電話があり、「猫の手術が終わった」通知を受けた。
ねこハピハウスで指定キャリーを車内に持ち込み、自前の布キャリーに茶トラ1を移し替え、指定キャリーを返却した。茶トラ1はかなり怯えていたようだが、俺が抱っこしてあげたら、少し安心したようだ。

俺 「怖かったよなー。頑張ったな!! じゃあ、おうちに帰ろうな」

茶トラ1 「・・・。ミー」 かなり怯えていた。
 

15:30 自宅に到着。他の仔猫たちは天気がいいので、散歩にでかけたようだ。
茶トラ1を布キャリーから出して、水を飲ませてあげた。左の耳がさくらねこになっていた。
 

麻酔が残っているのか、茶トラ1は後ろ足が上手く動かせないようだ。
俺の前でゴロンと寝そべったので、頭やお腹をなでであげた。
今回は2針縫ったようだ。
 

その後、茶トラ1はキャットフードを食べてから、俺の椅子で昼寝しだした。
俺も寝室で少し仮眠した。

17時半、今日は友人と麻雀しに行く事になっていたので、エサを準備してドアーを少し開けたままでかけた。

0時30、帰宅したら、仔猫たち4匹だけが部屋のなかで寝ていた。茶トラ1に栄養をつけさせる為に夜食で「鶏のそぼろ(鶏ミンチをレンジで加熱し、細かく切ったもの)」を与えた。

1週間後、茶トラ1はまだ十分な食欲は回復していないようだ。あまり外には出ずに、いつも俺の近くの椅子の上に寝転んでいる。
「早く元気になれよー。これから君は自由な人生(いや、猫生か)を楽しめるんやでー!!」

今後は、
・3月末に「4月分のTNRチケット」1頭分を確保。
・その時に「3月分の報告書」を市役所で提出。
・4月初旬に3頭目のTNRを実施。

あと1頭分で完了だ。