俺は先週約30年ぶりの美女に再会した。

 

◆背景

先月TVのニュース番組で「鶴田一郎」の美女画が紹介がされていた。

 

30年位前に化粧品のCMでこの美女達を初めてみた時、「こんな美女がいたらふりまわされるだろうなー」と強く印象を受けたが、作者が鶴田一郎という人だったとは今回初めて知った。

 

 

◆日曜日午後

 彼女と初めてジョリーパスタでランチした後、彼女の要望でMOMOテラスというショッピングモールにある無印良品に行った。買い物が終わり帰宅途中、車の中で彼女に聞かれた;

 

彼女 「Kさん、今どこに向かっているの?」

俺 「もうすぐ自宅に到着するけど」

彼女 「えっ、今日は何かの展示会に行くんじゃなかったの??」

俺 「あっ、忘れてた。

  醍醐寺に行くんだった。じゃあ引き返そう」

  最近俺は短期記憶が危なくなってきた。数10年前の事ははっきり覚えているんだが(苦笑)

 

20分後醍醐寺に到着し、桜並木道を歩いて「霊宝館」にたどり着いた;

 

彼女 「こんなお寺で本当に展示会やってるの??」

俺 「霊宝館の門には『鶴田一郎展』の張り紙があるで」

彼女 「入口の扉は閉まっていてるよ。本当にやってるのかな?」

俺 「確かに、周囲に来館者が見当たら無いな・・・」

 

とりあえず中に入ってみたら、受付の女性が一人で座っていた。

入館料は大人1名500円と驚きの価格だった。

 

 

◆美女鑑賞

 内部には観覧客が数名のみだったので、ゆっくり勧賞できた。

1990年前後にTVのCMで見た美女画を原寸で見れて感動した。

彼女 「こんなに綺麗だったら、人生いろいろと楽しいだろうね。うふっ」

俺 「そうか?

  毎日変な男達に言い寄られて、大変なんじゃない?

 (俺ならば、ビン底メガネをかけて髪の毛をボサボサにして、変装するけどなー)」

 

彼女 「鶴田一郎さんは仏画的な絵も描いておられるようね」

俺 「なるほど、だから醍醐寺で展覧会をやったんだ」

彼女 「私はこの弥勒菩薩の絵がいいと思うなー」

俺 「確かにこの絵は綺麗だけど、

  髪の毛が2つのダンゴになっていてミッキーマウスみたいで、ちょっとなー・・・」

彼女 「そこがいいのよ。

  ミッキー、可愛いじゃない」

俺 「えー・・・。

  俺はこっちの絵がいいな。

  死後の眠りのイメージがするよ」

俺 「これだけ実物模型も展示されているしな。ハハ」

 

彼女 「ふーん。

   Kさんもそろそろおよびが近いのかなー・・・」

俺 「そっちかい。ハハハ」

 

 

◆記念品を購入

 勧賞を終えて二人で売店で記念品を購入した;

彼女 「私はA4クリアファイルと切手にしようかな」

俺 「2023年カレンダー(3,200円)もいいかもな」

彼女 「来年のカレンダーは、その後使えなくなるからダメだよ」

俺 「そうか。じゃあ、

  俺は『醍醐寺霊宝館秋季特別展 鶴田一郎』図録(3,800円)にするよ」

係員 「ありがとうございます。

  こちらをお買い上げ頂いた方には、この特製紙袋も差し上げます」

 

彼女 「えー、いいなー。私も欲しかったー・・・」

俺 「残念でしたー。ハハハ」

彼女 「じゃあ、私の切手とクリアファイルもその紙袋に一緒に入れてね」

俺 「??いいけど?」

 

記念品を買って霊宝館を二人で出た時、彼女が意外な行動に;

彼女 「Kさん、その紙袋私が持ってあげる」

俺 「??どうして?」

彼女 「みんなに見せびらかして歩くと、気持ちいいじゃない!」(どや顔)

俺 「そこかっ・・・」

 

 

初めて来た醍醐寺周辺に知り合いがいる訳でも無いのに、誰に見せびらかしてみたいのかね??

これだから女ってやつは・・・。やれやれだぜ!