好きなスクリーモ・アルバム選 ~その3
「THIS IS YOUR WAY OUT / EMAROSA」(2007)
EmarosaのデビューEP。
ワタクシ、数あるポスト・ハードコア作品の中で一番好きなんじゃないかと思うのが本作です。
カオティックで攻撃的だけど、
作品全体を通して浮遊感が漂い、
虚無感・哀しみ・怒りの情景を表現しています。
個人的にこの音楽には立体的な奥行と視覚までもがありまして、
殺傷力と中毒性を併せ持つ非常に“ヤバい”作品です。
このEPのみで脱退してしまう“クリス・ロエッター”の尋常じゃないスクリームも聴きどころと言えるでしょう。
ポスト・ハードコア史においても伝説的な名盤です。
♪This is Your Way Out (Full Album)
次のアルバムはこれ。
「OPTION PARALYSIS / THE DILLINGER ESCAPE PLAN」(2010)
ハードコア・バンドTHE DILLINGER ESCAPE PLANの4thアルバム。
前作「Ire Works」まではカオティックながらも理解しやすさがあったけれど、本作ではブッちぎりの前衛さです。
ただ、計算が緻密になって分かり難くはなったけど、アレンジ・センスは洗練されたかなぁ。
曲構成も単に複雑というわけでなく、展開を読ませないというクレバーさは確信犯の変態っていう感じ。
このバンドは基本カオスで前衛的です。
攻撃力は強く演奏技術も高度。
Jazz・エレクトロニック・フュージョン等、
様々な音楽要素を高速で散りばめた究極的プログレッシヴなスタイルはポピュラリティとは無縁であるため、
聴き手を選ぶわけですが、ハマる人には中毒性が極めて高いと思います。
今回はアート色の強い2枚をチョイスしてみました。