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「普段はおとなしくて優しい人が、SNSではまるで別人のように誹謗中傷をしている」 そんな現象を目にしたことはないだろうか?
「え、この人、リアルではめっちゃいい人なのに…」と驚くことも。なぜ普通の人がSNS上で攻撃的になるのか?そして、それを支持する人々が出てくるのか?心理学的な分析やデータを交えて解説しよう。
1. 匿名性がもたらす「心理的安全地帯」
SNSは基本的に「顔が見えない」世界だ。匿名で発言できる環境では、普段なら言えないことも平気で言えてしまう。「バレないから大丈夫」という心理が働き、攻撃的な発言をするハードルが下がる。
これを「オンライン脱抑制効果」といい、心理学的にも証明されている現象だ。
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実験データでは、匿名掲示板の発言は実名制のSNSに比べて、攻撃的な内容が 3倍 以上多かったという結果も。
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さらに「自分の発言が他人に影響を与える」と実感しにくいことで、罪悪感が薄れる。
つまり、「バーチャル空間だから、リアルの自分とは関係ない」という都合のいい言い訳が成り立ってしまうのだ。
2. 群集心理が生み出す「正義の暴走」と「不可解な逆転現象」
誹謗中傷がエスカレートするもう一つの大きな要因は「群集心理」。
例えば、兵庫県知事選を思い出してほしい。ある候補者に対するバッシングがネット上で一気に広がったが、それを見た大衆は「みんなが叩いてるなら、自分も…」と同じ方向に流されてしまう。
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SNSでは「正義の名のもとに叩く」ことが正当化されやすい。
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「この人は悪いやつだ!」とレッテルを貼られると、一気に袋叩き状態に。
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これを「モブ効果」と呼び、リアルの世界でもよくある現象だ。
しかし、ここで驚くべきことが起こった。
最初は叩かれていた知事が、SNSでの応援拡散を受けて、なんと当選してしまった。最初のバッシングから一転、逆方向に流される群衆心理の怖さがよくわかる例だよね。
「みんなが叩いているから正しい」から「みんなが応援してるから正しい」へと、一気に空気が変わる。この不可解な現象こそ、SNSの持つ恐ろしい側面のひとつだ。
3. SNSの実名制は誹謗中傷の抑止力になるのか?
「だったらSNSを実名制にすれば誹謗中傷は減るんじゃない?」と思うかもしれない。
確かに、実名制のSNSでは匿名のものよりも誹謗中傷の割合が低いという研究結果もある。しかし、一方でデメリットも存在する。
メリット
✅ 無責任な発言が減る(匿名の「逃げ道」がないため) ✅ 偽情報の拡散が抑えられる(誰が発言したかが明確になる) ✅ 誹謗中傷に対する法的対応がしやすくなる
デメリット
❌ 発言がしにくくなる(萎縮効果) ❌ 政治的・社会的な意見が抑圧される可能性 ❌ 実生活への影響が出る(個人攻撃のリスク)
例えば、海外では実名制SNSの導入で、政治批判が減ったというデータもある。「身バレ」のリスクがあることで、発言の自由度が下がるのは避けられない。
4. 結局、どうすればいいのか?
SNSの誹謗中傷問題は、「匿名 VS 実名」の単純な対立では解決しない。大切なのは、個々のリテラシーを高めること だ。
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情報の真偽を確かめる(バズってる情報=正しいとは限らない)
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感情的になる前に一呼吸おく(衝動的な発言は後悔のもと)
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「みんなが言ってるから正しい」ではなく、自分の頭で考える
SNSは便利なツールだが、使い方を間違えると「正義の暴走」に巻き込まれてしまう。
「おとなしい人が誹謗中傷をする理由」を知ることは、SNS時代における自己防衛にもつながる。
さて、あなたは次にSNSで発言するとき、どんな言葉を選ぶだろうか?
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