こんばんは。
前回、ドゴール大統領が、「核の傘」という概念を否定していた点についてお話致しました。
ドゴールは、自身の回顧録の中で、米国のアイゼンハワー大統領に次のように述べたと
記述しています。

「仮に、ロシアが我々を攻撃した場合、我々と米国は同盟国であるが、
こうした紛争を仮定する上でも、我々は自身の運命を自身の手の中におくことを望む」
「東西間の紛争が勃発した場合、米国は敵の領土を壊滅させる手段を持っているが、
敵も米国の領土を粉砕する手段を保持している」
「我々フランスとしては、米国の領土が直接攻撃を受けない限り、米国が自身の頭上に
死が降りかかる戦争を始めることに確信が持ていない」
さらに、61年のケネディ米大統領との会談でも、
「米国が核によって反撃した場合、敵対者は壊滅するだろうが、米国にも同様の事態が
もたらされる。こうした結果は人間の本性と矛盾する」
「それゆえ、米国が欧州防衛のために、核使用するのかという点について、
いかなる確信も持てないのは当然である」
と述べております。

たとえ同盟国であっても、核使用という、「相互破壊」に結びつく行動を
他国のためにする訳がない、と述べている訳であります。
ただ、この時のドゴールのトーンは、米国を責めている訳ではなく、
国家として当然という、リアリズムに基づくものでありました。
