令和になる前に平成を振り返る番組を見て | 時計をはずして

時計をはずして

心理カウンセラー 作詞家 せきけんじ

平成最後のこの日。

地方局のローカル番組でも

平成を振り返る特番が多く組まれていた。

それを見ていて愕然とした。

 

福岡で開催された「よかとぴあ」という

博覧会。

3回見に行った。と思う。

「あー行った行った。」

真夏の炎天下。

あまりの暑さにアルコールを受け付けない私が生ビール

を一杯飲みほした。

これは自分ではあり得ないことである。

小さなグラス一杯で昇天できるほどアルコールには弱い。

というより受け付けない。

あの日の生ビール。

それほどまでに旨かったのである。

それは確かに覚えている。

 

特番でよかとぴあが取り上げられた画面を見つめ

その日の生ビールが頭を過ぎった。

 

ところが、誰といたのか、どういう経緯で観に行ったのか

場面が浮かばない。

 

思い出せないまま平成が終わった。

 

元号が変わり平成の自分を振り返ろうとしたものの

記憶をすべて鮮明に再生することはできないと改めて
感じた。

 

時の流れはその時の痛んだ心を薄めてくれる。

と同時に幸せな時間も鮮明には再生させてくれない。

時の流れとは、時に便利であり、時に厄介なものかも

 

しれない。

 

仮に克明に日記を付けていたとしても記憶のシーンは
違うもので再生されるかも知れない。

ただ、その時その時を生きた。
それだけでいいのかもしれない。