僕が主催する「長岡京麻雀倶楽部」は、現在登録者16名、うち本年参加者が13名となっています。

 

参加者のレベルとしては、麻雀を「競技」として楽しんでいる人、「娯楽」として楽しんでいる人、その中間くらいの人、といった感じでだいたい3つのグループに分かれ、比率としてはそれぞれの人数がおおよそ同じくらいかと思います。

 

人それぞれ趣味としての麻雀にどのように取り組むかは本人の自由ですが、当クラブとしては出来るだけ「競技」としての麻雀の面白さを皆さんに楽しんでもらいたいと思っていますウインク

それでは、「娯楽」ではなく「競技」としての麻雀に必要な最低条件について、僕の考えを書いてみます。

① 点数計算が出来ること。

② ①により、トップ取りや1つでも上の順位を目指したアガリを目指していること。

③ 自分の手牌の進行に対して思考をめぐらせることと同時に、相手の捨て牌や動向等のさまざまな外部情報にも思考をめぐらせて対局すること。

少なくともこれらは最低条件すので、一つでも満たしていなければそれはあくまで「娯楽」の麻雀だと僕は思います。

 

麻雀は当然ながらトップを目指すゲームなので、「競技」としては当然ながら最低条件の①や②により、この局面ではこの手はリーチするのかダマ聴か、はたまた鳴き仕掛けでも良いのか、もしくは流局狙いでも良いのか、等々のさまざまな選択肢から必要条件を見極めていくわけですね。

 

しかしながら残念なことに麻雀は点数計算が複雑なため、表現がちょっと不適当かも知れませんが、点数争いのゲームにもかかわらずその点数計算が出来ないまま、「アガること」を目指してその結果「トップが取れること」を楽しんでいる人も多いのが現実かと思います。

 

そして③については「娯楽」の麻雀に多いのが、捨て牌以外にむやみに相手に情報を出すことに注意が及ばずに、「競技」の麻雀の面白さが保たれないという問題があります。

これは先の点数計算よりも大きな問題なので、たとえ「娯楽」として麻雀を楽しんでいる人であっても、注意をしていただくことを切にお願いします。

この問題について、当クラブでの直近の対局から例を挙げていきますので、このような行為で自分の手牌の進行や状況に関する情報を、相手にわからせないようにして下さい。

 

【例1】

他家からリーチが掛かった時、オリたくはないけど切る牌も当たりそうで怖い、というケースはよくあります。

この時に、あからさまに勝負牌を切っている、ということを示すように、その牌を「三萬」などと言ったりしながら切ることです。

これだと自分も聴牌(ダマ聴)もしくは勝負手の一向聴だと、バラしているようなものです。

このようにわざわざ牌の呼称まで言わなくても、明らかに怯えたような感じで牌を切るのも同じようなものです。

そのように切ってしまうと、当然ながらリーチ者と同様にその人もマークされる結果となります。

 

僕自身は、この手ならオリなしで危険牌でも全て切るとか、勝負とオリの割合をどの程度で攻め返すとか、さすがにもう無理はしないとか、攻守の方針を早めに決めて打つことに努め、決断した以上は当たり牌になってもその結果をやむを得ないと受け止めますので、危険牌も安全牌も平然と同じように切っていることも多いかと思います。

もちろんそれでも見る人が見れば「怪しいな」と察知されますが、リーチ者しか注意してない人であればこれで十分にノーマークとなるわけですねニヤリ

 

【例2】

他家の鳴きに対して、明らかな反応をすることも良くないですね。

非常にわかりやすい例があったのですが、ょし君が中をポンして發もポンした時に、夫妻がそろって「え~っ」というような言葉を発したり、表情を見せました。

この時に僕はたまたま白を暗刻で持っていたので、大三元の心配をしなくて済んだのですが、僕が白を持ってなかったとすると、夫妻も揃って白を持ってないから脅威を感じたと推測できます。

その結果、大三元をかなり警戒しないといけないことが僕にバレてしまうのです。

大三元はパオもあるくらいのデリケートな役満ですし、せっかくアガれそうだったのに何気ない言動でバレて警戒され、安手で蹴られたら恨まれることにもなりかねないですね。

ゲームの公平性を保つためにも、このようなケースではポーカーフェイスでいることが非常に重要ですキョロキョロ

ちなみに、自分が白を持っているのに脅威を感じる素振りを見せると、今度は三味線行為とも見なされかねないので、とにかく変なトラブルの素とならないように注意しましょう。

 

【例3】

メンツをカブった時に、反応を示すことも控えた方が良いでしょう。

1・2とあるペンチャンを嫌おうとして、1を切った直後に3をツモってくることなども時々ありますよね。

この時に「アイタッ」という感じで2や3を切れば、メンツカブリで残りの1牌が手の中にあることがバレます。

レアケースですが、残り1牌を狙われるケースもありますし、その後でもしもその1牌が切られなければ今度はトイツになったのでは、などと推測できます。

 

この日の対局の中だけでもこれだけありますが、とにかく「娯楽」の麻雀では気にもかけていなかった仕草や一言でも、「競技」の麻雀では十分に手の内を読むヒントになることが、まだまだたくさんあるのです。

これらのことは誰かから教わることでもなく、自分で打っていて気付いていくことが大半ですね。

 

そのことを「競技」の世界では誰もがわかっていますので、相手に悟られるような不要な仕草や一言をむやみに出さないことを、正しいスタイルとして打っているのです。

「娯楽」の麻雀を全否定しているわけではないですが、「娯楽」の麻雀がこのように「競技」の麻雀に弊害を与えることがあることは、少なくとも理解をお願いします。

もちろん、誰でも簡単に「娯楽」から「競技」の麻雀を打てるようになるわけではありません。

ですが、まずは「娯楽」と「競技」の麻雀の違いがどのようなものか、そのことを知らないままでは永遠に「競技」の麻雀に近づくことはないでしょう。

そして「競技」には「娯楽」にはない麻雀の面白さや奥深さがあることを、一人でも多くの参加者に知っていただければ大変嬉しいです。

 

僕が麻雀を打ち始めて38年が経ちますが、まだまだこれからも自分自身の進化の余地はたくさん残っていると思っています。

皆さんにもそれぞれの志で麻雀を打っていただき、前回のブログでも書いたように当クラブ全体が少しずつでも底上げできることを願っていますおねがい