【小説】歌野晶午『葉桜の季節に君を想うということ』 | 映画と読書とタイガースと

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「何でもやってやろう屋」を自称する元私立探偵・成瀬将虎は、同じフィットネスクラブに通う愛子から悪質な霊感商法の調査を依頼された。そんな折、自殺を図ろうとしているところを救った麻宮さくらと運命の出会いを果たして―。あらゆるミステリーの賞を総なめにした本作は、必ず二度、三度と読みたくなる究極の徹夜本です。

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著者/訳者名 歌野晶午/著
出版社名 文藝春秋(ISBN:978-4-16-773301-8)
発行年月 2007年5月
サイズ 477P 16cm
価格 700円(税込)


いわゆる叙述トリック小説()ってやつです

ラストの種明かしは、辻褄があってる()し、巧いなぁと感心しました

が、"叙述トリックで騙された後の特有の爽快感" が全然ありません

種明かしは辻褄あわせの為の説明のように感じたし、

明かされた事実が気持ち悪すぎ

そんでもって、明かす必要が無い事実だし・・・

(犯人探しとは全然関係ありませーん


読者をミスリードへ誘うやり方もちょっと解せん

(驚かされたというより、引っ掛けられた感があるし、"偶然"が多すぎ


ここまでダラダラ文句ばかり書いてしまいましたが・・・

このトリックを許せるなら、かなり楽しめる作品だと思います

(私は許せなかったけど・・・

話のネタに読むのもいいと思います

(読んだ事ある者同士だったら、いい酒の肴になるでしょう


そして、
ラストまで読むと小洒落た作品名の理由が分かりますよ