円安株高から、恐怖の円安株安に
「円安→株高」政策の崩壊
円安誘導はできても 円安の歯止めは不可能
ドル建てで見た時の日経平均の下落基調が鮮明になってきている
ドル建ての日経平均株価とは、日経平均の価格にドル円の為替レートを適用し、
ドル・ベースでの価格に修正したもの
ドル円相場は7月以降、急激に円安ドル高が進んでいるため
ドルから見た日経平均は、仮に株価が変わらなかったとしても下落していることになる
5月から7月までは順調に上昇していたが、その後ダラダラと値を下げている。
一方、円建ての日経平均は円安の進展にペースを合わせる形で上昇が続いている。
つまり、世界的に見ると ドル建ての日経平均は円安による上昇分がすべてなくなっており、
すでに下落に転じていることになる。
ぼくを含め、日経平均を円建てとドル建てで比較するという考え方は、
市場関係者や経験ある個人投資家の中ではごく当たり前のもの。
日経平均ドル換算チャート(Java)
http://www.miller.co.jp/chart.cgi?0104I
なぜならば 以前 日本の株式市場は、ニューヨークやロンドンと並ぶ世界的な市場だったが、
日本の国力低下に伴い、現在では世界における主要市場とは見なされていない。
日本人で株取引をする人も少なく、日本の株式市場での売買の7割が、
短期的な利益を狙う外国人投資家で占められているのが現状。
つまり 外国人投資家のカジノと化している。
外国人投資家(海外投資家)が今どう考えているのかを知るためには、
外国人投資家(海外投資家)と同じように、日経平均をドルで換算した株価
(日経平均ドル換算値)チャートを見ることが必要となる。
海外旅行に行く時に円を外貨に両替するように、
外国人投資家が日本株を買う時はドルを円に替え、売る時は円をドルに替える。
たとえば日経平均が10000円の時に外国人投資家が日経平均を買おうとすると、
為替が80円なら125ドル必要になるが、90円なら111ドルで買うことができる。
つまり、外国人投資家が日本株を買う場合は円安の方が得
売る時はこの逆。
日経平均が10000円の時に売ろうとすると、
1ドル80円なら125ドルになるが、90円なら111ドルしかならない。
つまり、外国人投資家が日本株を売る場合には円高になった方が得
計算方法は簡単。
日経平均の始値・高値・安値・終値をそれぞれ1ドル○○円なら、
その○○で日経平均を割ってドルで表示するだけ。
これが、日経平均ドル換算値というわけ。
(例)
日経平均が9600円、1ドル80円の場合
9600÷80=120ドル
つまり、日経平均はドル換算で120ドルになる
「海外投資家がいっせいに買い越しに転じた。」というニュースを聞いたときに、
普通の日経平均株価のチャートを見ると、海外投資家がなぜ割安だと判断したのかが
分からないことがあるが、こんなとき多くの場合、外国人投資家が見ている
『日経平均ドル換算値』の株価チャートを見ると納得できることになる。
実は このことで マーケットに警戒心が強まっている
安倍首相と黒田日銀総裁の“アベクロ”コンビが仕掛けてきた
「円安→株高」政策の崩壊がささやかれはじめているのだ。
円安に歯止めが利かなくなるかもしれない
マーケットは過度の円安に警戒心を強めている
この変化は、先ほども書いたように
東証の売買代金高で7割以上を占める外国人投資家にとって痛手。
今の日経平均が上がっているのは ほとんど 外人が何十兆円も
買い越している要因だからだ。
ドルベースで日経平均をみた場合、9月に入ってから円安の影響で下落傾向にある。
実際 ここ最近の円安進行で6%弱も目減りしている。
1億円の資産保有だとしたら、98万ドルが92万5000ドルに減少だ。
このまま円安が進行し、株価上昇が小幅だと、海外投資家の損失は拡大する一方で、
どこかのタイミングで大量の“売り”に転じる危険が かなり出てくることになる。
最近のGDP2四半期連続のマイナス成長など、
個人消費は輸入インフレや消費増税の影響で低迷したまま。
海外投資家は、こうした経済指標の悪化を目の当たりにし、
円安デメリットを次第に意識し始めている。
そこに株式相場の環境激変が重なった。
こうなると日本市場からいつ逃げ出してもおかしくない。
円安株高の流れが終わり、恐怖の円安株安に陥る恐れがある
昨年15兆円を買い越した海外勢が一気に売りに転じたら、
もちろん 東京市場は大暴落。
政府債務格付がAa3からA1に1ノッチ格下げされたことでも分かるように
世界的に日本の信用は急速に落ちている
アベクロのもくろむ円安誘導が、日本経済を最終的にデフォルトに
追い込む可能性は十分ある。