貴金属 暴落中の理由
◆ ゴールド
今週はドル高も一服、金曜日の雇用統計まではゴールドはプレッシャーの下にありながらも
1200ドルは割り込むことなく、大きな下落を続けたPGMと比べると比較的しっかりした印象でした。
しかしそんな小康状態も金曜日の雇用統計でとうとう崩されました。
発表された9月の非農業部門雇用者数増加(NFP)は市場予想の21.6万人増に対して
24.8万人増と大幅に増加。
失業率は0.2%改善して、5.9%と雇用統計は市場予想を大きく上回り、6年ぶりの水準に低下、
雇用市場の大幅な改善を印象づけました。
これによりFRBの金利上げに対する躊躇が払拭されると市場は受け取り、ドルが買われ、
メタルは新たな売りの波に押されることになりました。
ゴールドは1200ドルをとうとうブレイクし、年初来の安値を更新、再びドル全面高、
ゴールドをはじめとするコモディティは総売りという状況になってきました。
中国のゴールデンウイーク、インドもヒンズー教のお祭りで休みであり、需要国の不在というのも
ゴールドの下落をとどめる材料が欠落していると言えます。
今回の雇用統計の改善により、来年半ばとみられていた米国の金利の上げも状況次第で
早まる可能性も大きくなりました。
ゴールドはさらに売られやすい状況にあると言えます。
期待されたアジアの実需もこのレベルでさえ、あまり目立っていません。
ゴールドはしばらく下値の模索が続きそうです。
ここから暴落ということになる恐れが貴金属トレーダー達にはあります。
◆ プラチナ
プラチナがさらなる大きな下落となりました。
先週1300ドルを割り込み、その下落の勢いは止まらず、売りが売りをよぶ展開となりました。
投資家がプラチナに見切りを付けてロングポジションを
売りもどしています。
当然損切りの売りであり、プラチナの生産コストや需給要因など一切関係ないポジション解消の
ための売りが嵩んだということです。
ですからこのポジションがひとまずいっそうされるまでは下がる可能性があります。
7月には54000ロット(約84トン)のロングであったものが、今週火曜日現在23786ロット(約37トン)まで
約47トンものプラチナが売られています。
そして火曜日以降もさらに売られているので、投資家のロングポジションは大幅に減少しているはずです。
この売りがプラチナの大きな下げを生みました。
これに加えてずっと取組高を増やしていたTocomもとうとう今週後半に売りに回りました。
そのポジションの大きさ(取組高約98000枚、もし半分が投資家ロングだと仮定すると
まだ50トンほどのロングがそこにあることになります。
このポジションが売られるとさらなる大きな下落の可能性があります。
この売りはまさにゲットアウト(損切り)のための売りであり
冷静に考えるとまさかと思うようなレベル(もはやそうなっていますが)まで売られる可能性があります。