4月16日東京商品取引所の金先物価格(期先物)は16日、海外金相場の大幅下落の

流れを引き継ぎ、1グラム当たり前日比460円(10%)安の4132円まで下落した。


この2日間での下げ幅は869円と約17%に達し、ブルームバーグ・データで統計が

さかのぼれる1983年12月以降では最大の下げ幅を記録した。


東商取は金先物(期先物)価格の急落を受け、午前9時22分に取引を5分間、

一時停止するサーキットブレーカーを発動した。


15日午後6時2分に発動して以降、この2日で3回目となった。


東京金の先物価格の下落について、日本ユニコムの菊川弘之氏は

「パニック売りの様相だ」と解説。


ニューヨークの金価格下落とドル安円高の進行が円建ての東京金相場には

ダブルパンチで響くと指摘する。


15日のニューヨーク金先物相場は大幅続落し、33年ぶりの下げ幅を記録した。

中国の国内総生産(GDP)統計が予想を下回り、世界第2位の金購入国の

景気鈍化が嫌気され、売りが加速。


金取引のための証拠金がさらに必要になるとの観測も売りに拍車をかけた。



【金市場】
金塊先物相場は、中国の景気減速などへの懸念からテクニカルな売りを

巻き込み、急落した。


中心限月6月物は前週末終値比140.30ドル(9.3%)安の
1オンス=1361.10ドルと、終値ベースでは2011年2月11日
(1360.40ドル)以来約2年2カ月ぶりの安値で終了した。


1日の下落幅としては、1980年1月22日(143.50ドル)以来
約33年3カ月ぶりとなる、史上2番目の落ち込みとなった。


中国国家統計局が発表した2013年1~3月期の国内総生産(GDP)は
前年同期比7.7%増と、4期連続で8%を割り込み、市場予想を下回った。


前週末のキプロスの金売却計画と合わせ、中国を含む世界の金需給の見通しに
懸念が広がったことから、金塊相場は売り込まれた。


急速な落ち込みを受けて、ろうばい売りが加速し、
下げ幅が広がったとの見方もあった。
 
【白金市場】
白金7月きりは急落し、前週末終値比71.10ドル(4.8%)安の
1オンス=1424.80ドルで取引を終了した。


終値ベースとしては、昨年8月15日(1396.20ドル)以来
8カ月ぶりの安値を付けた。


4月15日、週明け週末NY貴金属市場の金は大幅続落。


キプロスによる前週の金準備売却計画をきっかけに、
債務問題を抱える他のユーロ圏諸国にも金売却が広がるとの
思惑が浮上していることに加え、中国国内総生産(GDP)成長率が
予想に反して鈍化したことを背景に、同国の景気回復が
遅れ金の需要が落ち込むとの懸念が強まった。


2011年3月以来の1400ドルの節目を割り込むと、
ストップロスの売りを巻き込み、同年2月以来の安値を付けた。


引き続き金上場投資信託(ETF)からの資金流出や、
ゴールドマン・サックスの予想価格引き下げなども
圧迫材料となったようだ。

一方、白金も金の暴落に連れ安となったうえ、
中国GDPが前期や事前予想を下回ったことで、
同国からの需要減退観測が強まり、
昨年8月以来の安値を付ける大幅続落。

銀も金に連れ安となり、2010年10月以来の
安値を付ける大幅続落となった。



NY金は大幅続落。


大口の売りが殺到し下落一色の展開となった先週金曜の流れが更に加速、
2011年2月以来の安値まで一気に値を崩した。


一日で140ドル強の下げ幅は、1980年1月以来となる。
6月限は夜間の取引開始後間もなく1,400ドル台前半まで下落。


ロンドンの時間帯に入ると改めて売り圧力が強まり、
早朝には一気に1,400ドルを割り込んだ。


通常取引開始後は買い戻しが集まり、1,420ドル台まで値を回復したものの、
早々に息切れ。


中盤にかけては再び売りが加速、1,350ドル台まで下げ幅を拡大した。

相場は夜間取引から大きく売りが先行。


先週末の急落の反動から、ポジション整理の買い戻しが集まる可能性も
あったが、実際には更に売りが加速する格好となった。


急落の背景については、様々なところで様々な解説が出てくると思われるが、
ここまでくればもうそうしたものも必要ないだろう。


市場からの資金流出が続き、安全資産、あるいはインフレヘッジとしての
金の価値に疑問を持ち始めていたところへ、一つ二つ実際に
そうしたものを裏付けるような動きが見られたことで、
皆が一斉に動いたというだけの話だ。



この先注意する点は二つだけでよいだろう。


一つは金市場からの資金流出が続いている間は、
割安だからという理由だけでは買いを仕掛けないこと。


特に金ETFの保有高が減少を続けている間は、絶対に買いを
仕掛けるべきではない


もう一つはこれだけの資金が金市場から出て行ったことは確かなのだから、
それが次に何処に向かうのかに見つけ出すことだ。


一方、このまま1,300ドル割れを試す動きになるかについては、
その可能性は十分に高いとは思われるが、ボラティリーが上昇した時は、
ポジションをそれにあわせて縮小するのが鉄則、
更にショートを積み増しするようなことはリスクが高く、
避けた方が良いだろう。