アメリカ 日本 選手年金の破天荒な格差
例えば メジャーリーグ(MLB)
MLBが儲けているのと、その儲けを選手にきちんと分配するメカニズムが
労使間で確立されている
労使間の緊張感ある調和関係構築に寄与したのが、MLB選手会です。
MLB選手会は「世界最強の労働組合」とも言われ、労使交渉を通じて年俸上昇だけでなく、
福利厚生制度、苦情調停制度、各種手当の支払い、家族への配慮など様々な権利を
選手のために獲得してきました。
引退した選手が手にする年金もその1つです。
さて、引退した松井選手が手にする年金は一体いくらになるのでしょう?
MLBの選手年金の最大の特徴は、選手が掛け金や保険料を一切負担しない
無拠出型年金であるということです。
財源は、全国放送テレビ放映権収入やライセンス収入、インターネット収入などの
リーグ収入で、ここから毎年一定額が「MLB選手年金基金」(MLB Players Pension Plan)に
拠出されることが労使交渉で決まっています。
年金の財源年金受給資格は、現役最後の選手登録が1980年4月1日より前なのか、
後なのかによって異なるのですが、現在現役でプレーしている選手の場合
(後者の場合)、1日以上のアクティブリストへの登録(=一軍登録)があれば
年金の受給資格を得ることができます。
つまり、たった1日の一軍登録があれば年金をもらうことができるというわけです。
もう1つのMLBの選手年金の特徴は、給付金額が現役時代の成績とは関係なく、
在籍年数の長さによって決まる点です。
実力主義のスポーツですから、年金も現役時代の成績に比例すると
思われる方もいたかもしれません。
実際、PGAツアー(ゴルフ)のように給付額が現役時代のパフォーマンス
に比例する年金制度を導入しているスポーツもありますが、
MLBは在籍期間の長さに応じて金額が決まります。
MLBの場合、10年で満期となり、10年以上プレーしても金額は変わりません。
年数計算は、フリーエージェントの資格要件と同じで、
「172日のアクティブリスト登録=1年」とカウントされます。
怪我をしても、故障者リスト(DL)に入っていればこの日数にカウントされます。
ちなみに、MLBで満10年プレーすると年金はいくらになるでしょう?
MLBの選手年金は、毎月一定額が確実に支払われる「確定給付金」(Fixed Benefit)と、
年金基金の運用成績によって変動する「変動給付金」(Variable Benefit)の
2つから構成されています。
これがMLB在籍年数に応じて増えて行く形になるのですが、在籍10年で
満額受け取る選手の場合、受け取り開始時期を65歳とすると、確定給付部分が
6389ドル(月額)、変動給付部分が3000ドル(同)となり、
月額9389ドル(約82万6000円)、1年で11万2668ドル(約1000万円)を受け取る計算になります。
MLBの年金は終身年金(受給者が死亡するまで年金が払い続けられる)ですから、
受給開始時期を早めれば、手にする月額は当然減ることになります。
ちなみに、MLBでは、45歳から受給を始めることができます。
これ以外に、受給者の生死にかかわらず、給付開始から10年間年金を受け取る
「10年確定年金」も用意されています。
さて、松井選手の年金額ですが、松井選手の場合、ニューヨーク・ヤンキース在籍の
7年間(2003-09年)、その後移籍したロサンゼルス・エンゼルス(2010年)と
オークランド・アスレチックス(2011年)での各1年間の合計9年間は
マイナーに落ちないメジャー契約でした(ヤンキースにいた2006年には左手首の骨折で
124日間のブランクが空きましたが、その間もDL入りしていたので登録日数はカウント)。
2012年シーズンは残念ながらタンパベイ・レイズとのマイナー契約で、
シーズン途中でメジャー昇格しましたが、夏前に戦力外通告され、自由契約となりました。
ということで、松井選手の在籍年数は満9年ということになります。
9年在籍のMLB選手の場合、65歳から年金を受け取るとすると、確定給付部分は
5750ドル、変動給付部分は2700ドルとなり、月額8450ドル(約74万4000円)、
年額で10万1400ドル(約900万円)ということになります。
メジャーリーグ(MLB)の年俸は日本のプロ野球(NPB)よりもはるかに
高額なことで知られています。
例えば、2012年シーズンのNPBの平均年俸は3816万円でしたが、
MLBのそれは約321万ドル(約2億8000万円)とNPBの7倍以上でした。
日本プロ野球と比較して、遙かに恵まれていると言われるメジャーリーグの
年金制度について解説
5年以上で有資格者
メジャーリーグの年金制度は、満額の場合、日本円でおよそ2000万円(スライド変動あり)が
60歳以降、死ぬまで支給される
メジャーリーグの年金制度の概要は次の通りだ。メジャーでは選手会に
よって年金が運営されている。
選手登録5年以上が有資格者となり、10年の選手登録があれば満額となる。
満額の場合、日本円でおよそ2000万円(スライド変動あり)が60歳以降、死ぬまで支給される。
仮に選手登録が5年ならば満額の半額、9年ならば90%が支給され、5年未満であればゼロだ。
また、マイナーリーガーにはこの年金は適用されず、全く支給されない。
日本プロ野球の年金制度
翻って日本プロ野球の年金制度は、10年以上の選手登録が受給資格条件となる。
支給額は年間100万円強(月額10万円程度)で、55歳以降の支給となる。
日本の場合はメジャーリーグと異なり、一軍・二軍の差はない。
日米の差異
このように、日米で支給方法や額が異なるのには理由がある。
日本の場合は、かなり一般の年金に近く、労使(NPBと選手会)双方負担による
積み立て年金というシステムだ。
最近では、増えていく受給者に対する財源不足が明らかになり、2012年に廃止が決定している。
そしてそれ以降の年金制度がどうなるかは未定だ。
日本プロ野球は、一般の年金制度に先んじて、年金の財源問題に直面しているのである。
対してメジャーリーグの場合、財源と支給対象者の推移は安定しており、
また年金基金の運用も順調のようだ。
メジャー5年以上の選手という「勝者」に手厚く、「敗者」に厳しいシステムと
なっている背景には、選手会の労組としての力が大きい。
ストライキなどを経て、メジャー選手会は権利を獲得してきたのだ。
一流日本人選手には魅力的
このように、日米の年金制度には差異があるのだが、日本人プレーヤーから見た場合、
特に一流選手ならばメジャーのシステムが魅力的に見えることは想像に難くない。
メジャーで長くプレーした野茂や長谷川などが、年金受給の資格を手にしているが、
もちろん、有力日本人プレーヤーがメジャー挑戦するのは年金制度が第一の理由
ということはないだろう。
しかし、日本プロ野球の年金制度は現状(月額10万円程度の支給)ではあまりに寂しく、
また先行きも不透明だ。
ゴルフPGAの年金制度
ここで、メジャーリーグ以外のスポーツの年金制度を紹介しておこう。
最も手厚いと言われているのが、ゴルフPGAツアーの年金だ。
メジャーリーグと同様、5年で受給資格が得られる。
年数とランキングにより受給予定額が上積みされてゆき、相続も可能だ。
驚くのはその支給額だ。
タイガー・ウッズクラスになると、受給予定総額はすでに数百億円は超えていると言われる。
あまりにも勝者に手厚い。
これは、豊富な財源と基金運用のたまものである。
ゴルフというスポーツの特殊性を考えても、勝者は恵まれすぎの感がある。
労使双方で見直しを
プロ野球の世界に限らず、年金システムや財源の確保には将来的な問題が
多い昨今だが、特に野球選手の「第二の人生」を考えても、日本プロ野球の
年金制度は転換期に差しかかっているように思える。
一流でない選手にも将来・老後を保証し、一流選手には手厚く支給する、
そんなうまいシステムの実現はたしかになかなか難しいだろう。
最近は元プロ野球選手の犯罪事件なども目につくようになっている。
プロスポーツ選手はその世界で「純粋培養」で育ってきたため、
引退後のギャップは一般的に大きい。
年金制度を含めた「第二の人生」のケア体制を、労使(NPB、選手会)双方で
見直すべき時期に来ているだろう。
イチローの『契約更新』に隠された(?)球界の年金事情
もう、そろそろではないだろうか。
シアトルマリナーズのイチロー外野手(38)が、今季で5年契約を満了する。
メジャーでは契約最終年を迎えた主力選手に対し、そのシーズン途中で再契約を交わす。
本人の移籍志望が強い、あるいは、「チームが高額年俸を払ってまで引き止める必要はない」
と判断した場合は別だが、マリナーズとイチローの友好な関係とこれまでの実績を考えれば、
『残留=シーズン途中での契約更新』は間違いないだろう。
「年間200本安打の連続記録がストップしたイチローの評価は簡単ではありません。
昨季は打率2割7分2厘と不振でしたが、今季は復調しています。
昇給での契約更新になると思われます」(現地特派員の1人)
そのイチローの契約には、日米間の野球格差も隠されている…。
08年から今季までのマ軍との5年契約では、イチローの年俸は1800万ドル
(約21億円9000万円/更新当時のレート)と伝えられていたが、実際は違う(5年総額9000万ドル)。
本当は「毎年1200万ドルずつ」が支払われ、残りの「9000万ドル-(1200万ドル×5年)
=3000万ドル」は、5%の利息を付けて、2013年から2032年までの20年間に渡って、
分割払いされる契約になっていた。
「3000万ドル÷20年=150万ドル」。
つまり、「150万ドル×年利5%」ずつが、イチローが59歳になる2032年まで支払われる計算だ。
150万ドルは今日のレートでも1億1250万円。
イチローは当然、2013年の来季以降も現役を続けるはずだから、
「新年俸+150万ドル」が支給される。
メジャーでは年俸を満額支給せず、一部を分割払いにする契約は珍しくないそうだ。
また、メジャーリーグの年金制度だが、「1年」を172日間(登録日数)で計算し、
10年で受給資格を得られるシステムになっている。
経済状況によって若干の変動はあるそうだが、現時点で45歳からの支給を選択すれば、
「毎年13万5000ドルずつ」(約1000万円)。62歳からの支給なら、「17万5000ドルずつ」
となる(16万5000ドルで推移していた時期もある)。
日本人プレーヤーで『10年の年金支給資格者』は野茂英雄、イチローの2人。
松井秀喜は2011年シーズン終了時に「あと1年」となったが、
3A以下は日数にカウントされない。
ステータスとして、松井にも年金支給資格を得てもいたいが…。
詳細は省くが、たとえ1日でもメジャーでプレーすれば、僅かではあるが
年金支給対象者となる。
10年に到達しないで引退したメジャーリーガーたちは、その在籍年数に応じての
金額が支払われるという。
しかも、その掛け金は全額球団負担というから、興味深い。
これに対し、日本のプロ野球界は一、二軍を問わず、「10年以上在籍すれば
受給資格者になれる」とされ、15年以上在籍で『満額』。国民年金と適格退職年金の
併用だったころ、満額で「一律・毎年142万円」だった。
確定給付企業年金法の改正により、適格退職年金は事実上なくなっており、
選手会は新しい枠組作りを目指している。
10年以下の年数で引退する選手は、その年数に応じた「一時金」が支払われる。
日本円で2000万円近くが支給されるメジャーとの格差は、あまりにも大きすぎる…。
タイガー・ウッズが60歳の誕生日に支給される年金額が何と月額5億円と想定されています。
ウッズの功績だからこそ、この額が可能なわけですが、PGAツアー8年目の丸山茂樹でも、
予想される年金総額は現時点で20億円以上と言われています。
なぜこんな年金プランが可能なのでしょうか?
PGAには莫大な運用資金による年金ファンドがある。
PGAツアーの年間賞金ランキングで5年間30位以内をキープし続けると、
60歳以降に総額約20億円、10年間(丸山の場合、2000年から2009年まで)70位以内を
キープし続けると、同総額30億円から40億円もの年金を受け取れ、
しかも、この年金は本人が亡くなった後、子供の世代に受け継がせられる
手厚いものである。
ちなみに、タイガー・ウッズは今引退したとしても総額300億円以上の年金が支給されるという。
そして、PGAにはその計算をしてくれる通称「年金おばさん」がおり、窓口に訪ねに行くと
「あなたは、あとこれだけ頑張れば、いくらの年金が貰えるのよ。
頑張ってね」などと予定支給額を教えてくれるのだそうだ。
ちなみに、丸山の2006年の賞金ランキングは79位。
惜しくも70位以内に入ることができなかった。
今季のPGAツアーの平均受給額が$195000というから驚きの世界です。
受給額は減りますが、45歳からも受け取り可能なようです。
ちなみに日本男子プロツアーの年金制度は、5年で有資格者となり65歳からの
15年間、「年額22500円」が支給されます。これはひどい。
メジャーリーグの年金制度は選手会が年金運営しています。
メジャーリーグ在籍年数5年以上で有資格者となり、10年選手には満額支給となります。
45歳からの受給を選択すれば、現時点で年額$135000、62歳受給で$175000となっています。
在籍10年に満たなくても、9年なら90%、在籍5年なら50%支給されるシステムです。
日本プロ野球の年金制度は、10年選手で受給資格を得ます。
10年選手なんて一握りです。
それでも受給額は「年間100万円程度」で55歳からの支給となっていますが、
財源不足で破綻寸前、2012年の廃止が決定しているとう事態です。
これはひどい。
解説者になる人なんて一握り、数多くの引退した人は厳しい生活を強いられます。
野茂投手、長谷川投手、イチロー外野手は、既にこのぶ厚いメジャーリーグ年金の
有資格者なのです。
選手の海外流出を止める手段なんてありえません。
45歳の受給を選択しても、メジャーの年金は日本円で「年収2000万円」を超えてます。
これなら実力のある人なら行ってもいいでしょ。
この現実を見たら、日本のプロスポーツ組織は変わらなきゃいけませんね。
ゴルフで世界の頂上にいるタイガー・ウッズ。
年金が月額5億円になるという。
スポニチから引用したなんともうらやましい夢物語のような話題だ。
アメリカ・PGAツアーは、優勝した回数や賞金ランクなどを加算する年金制度を改正した。
実績を積み重ねるとどんどんアップする算定式になっていて、原則は60歳から支給される。
そこでスーパースターのタイガー・ウッズの試算。
今後10年間で7回の総合優勝を果たしたと想定して、その場合の年金総額は10億1870万ドル。
ニホン円にして1202億円!月額にすると5億円!
「老後は安泰のようです」とニュース・アナ。アタマが頭痛しそうになる。
そりゃぁ、老後はすごーく安泰だろうよ。
月額5億円は1日あたり1666万円!浪費するには相当の体力、
根性が必要だ。個人的には遠慮したい。
みのもんたは「ぼくはタイガー・ウッズと結婚したいよ」と
真顔を作っていうけれど。
ちなみに・・・ニホンはどうか。プロ・ゴルフ協会の年金制度によると
5年在籍で年間の支給額が22500円。1か月に2000円にもならない。
「さびしくなっちゃうね」(みの)
切実な年金問題を抱えているこの国の実情を反映しているようです。
しかし、この破天荒な格差にはビックリだ。