睡眠不足は熱中症の大敵、昼寝も味方せず 熱帯夜の危険な眠り方と正しい快眠法 | インターネットとパソコンとスマホで格闘ゲームの日々

インターネットとパソコンとスマホで格闘ゲームの日々

インターネットで様々な情報を動画で紹介しています。数あるブログの中からこのブログに来ていただいて、ありがとうございます。
あなたの健康の一助となれば、幸いです。
ホームページは、https://ken020506.amebaownd.com/ 是非見に来て下さい。

にほんブログ村 ダイエットブログ ダイエット情報へ
にほんブログ村


優秀な睡眠パターン スリープサイン ホーム










「昼寝で解消できるのは眠気だけ」、眠気がとれたからと無理は禁物

 連日コロナウイルスと豪雨と猛暑が続いている。テレビや雑誌では暑さ対策の記事が目白押しだが、とりわけ熱中症対策は毎夏定番の話題である。





 夏になると増えるもう一つの定番記事は寝苦しい夜の快眠法である。雑誌やネットでは寝具、室温や除湿法、入浴法、ひんやりグッズ、夏野菜の活用などあの手この手を紹介している。グッスリ眠って夏バテを解消したい読者に向けた格好のネタなのだろう。

 最近の猛暑関連の記事の中で目にとまったのは「睡眠不足が熱中症のリスクになる」という話題である。一般の人にとっては当たり前に見える記事だろうが、睡眠不足と熱中症に関連があるという論文や専門書を読んだ記憶が無かったからである。さっそく調べてみると数は少ないがこの方面の研究成果が幾つかあることが分かった。


 その内容を紹介する前に「熱中症」について簡単に解説しておく。

臓器不全をもたらす怖い病気、30℃以上で急増

 熱中症とは、暑い環境に体が順応できず、脱水や深部体温(脳や内臓の温度)の上昇によって生じる心身の異常全般をさす。めまい、頭痛、吐き気、倦怠感などで始まり、ひどい発汗(逆に汗が出なくなることもある)や頻脈が出現する。症状が強いと筋肉の痛みやけいれん、失神、意識障害に陥る。重症になると内臓への血液循環が悪くなり臓器不全が起こり死に至ることもある怖い病気なのだ。

 以前は「日射病」という言葉もよく使われていたが、これは直射日光を浴びてなる熱中症のことである。ただ、屋内屋外を問わず高温や多湿が原因となって熱中症になることがあるため、この呼び名を使うことは少なくなった。湿度が高いと25℃程度の室温でも熱中症が起こることがあり、30℃を超えると患者が急増する。


 熱中症は幼児や高齢者で起こりやすいことはよく知られているが、冒頭で紹介したように睡眠不足や質の悪い睡眠(不眠)もリスクを高めると記載してある文献が確かにある。ところが、幾つかの総説に目を通してみても、しっかりと実証した研究は数えるほどしかなかった。

 なにせ、調査研究の対象は心身に大きなダメージを与えかねない熱中症である。睡眠不足や不眠のある人を熱中症を本当に生じかねない熱暑環境にさらすような危険な実験は倫理的に許されない。自ずと研究方法には制約がある。また、睡眠状態の視点から熱中症の発症リスクを検討したしっかりとした疫学調査も行われていないようだ。

 では、なぜ「睡眠不足が熱中症のリスクになる」という記事が出回っているのだろうか? 調べてみてもその出典を明記している記事は見つからなかったが、私が調べた論文の中では独立行政法人労働安全衛生総合研究所による試験結果がもっとも説得力があった


7~8時間睡眠と4時間睡眠時のウオーキングで比べてみた





 その研究では、健康な被験者(平均年齢34歳)を募り、7~8時間眠った翌日と、4時間しか眠らなかった翌日に、熱暑条件(室温35℃、湿度40%)で午前2回、午後2回の計4回にわたって各40分間のウオーキング(時速3.5km)をさせた。ウオーキングの合間には、20分間の休憩(室温28℃、湿度30%)や昼食、昼寝(20分)などをとらせ、水分も自由に飲ませた。

 実験は室温や湿度を調整できる特殊な部屋(人工気象室)の中で行われているので、実際に日光を浴びることはない。ただ、蒸し暑さの指標として不快指数というのがあり、ウオーキング時の室温35℃、湿度40%の不快指数は82である。不快指数は80を超えるとほぼ全員が不快に感じると言われている。したがって、時速3.5kmというのはゆっくりペースではあるが、40分間も歩くのはかなりしんどい。実際、ウオーキングの間に深部体温は0.4℃~0.6℃ほど上昇し、1分間当たりの心拍も20~30跳ね上がっている。





 そして今回のテーマである睡眠不足の影響だが、午前中のウオーキングでは7~8時間睡眠時と4時間睡眠時の間で深部体温に対する影響には差が見られなかったが、午後のウオーキングでは休憩時間中の体温の戻り(下降)が悪く、その後のウオーキングでさらに深部体温が上昇して高止まりするなど悪影響がみられた。

 睡眠不足時の深部体温はウオーキングを始める前は平均36.9℃であったが4回目のウオーキング終了後には37.7℃と約0.8℃上昇していた。ちなみに重症の熱中症では40℃を超えることもある。一方、睡眠不足がない時の深部体温は37.4℃と睡眠不足時よりも0.3℃ほど低めに留まっていた。



睡眠不足の鉄則が熱中症にも

 実際の屋外での熱暑環境の場合、湿度がより高く、直射日光を浴びるなど悪条件が重なることを考え合わせると、睡眠不足時には熱暑環境や運動などによって深部体温が高くなりやすく、熱中症のリスクが高まるという指摘には程度科学的根拠があると考えて良さそうである。

 なぜ睡眠不足時に深部体温が上昇しやすいのか、そのメカニズムはよく分かっていない。先の研究のデータを細かく見ると、ウオーキングで深部体温が上昇した際、安全弁として働くはずの皮膚からの放熱(冷却)が高まっていないことから、脳内の体温センサーや放熱をコントロールする自律神経に何らかの機能低下が生じているのかもしれない。

 また、この研究では調べられていないが、熱中症ではインターロイキン-6など体の炎症を引き起こす免疫物質の血中濃度が急上昇することが知られており、体温上昇やその他の症状を悪化させている可能性もあるらしい。






 労働安全衛生総合研究所では熱暑条件でのウオーキング後に昼寝(20分)をとらせ、深部体温を低下させる効果があるかも調べている。残念ながら、眠気やパフォーマンスの改善は見られたものの、睡眠不足による深部体温の上昇を防止する効果は認められなかった。

 「眠気に打ち克つ力 その3 ―知らぬ間に膨れあがる寝不足ローンにご用心」でも紹介したように「昼寝で解消できるのは眠気だけ」という睡眠不足の鉄則が熱中症にも当てはまるようである。

 やはり熱中症対策には、夜中にグッスリ眠って体調を整え、水分をこまめにとって、塩分(ミネラル)も適度に補充し、室温や湿度に気をつけるなど地道な対策しかなさそうである。2010年の二の舞にならないように皆さん、気をつけましょう。



三島和夫 みしまかずお 睡眠専門医
秋田県生まれ。秋田大学医学部精神科学講座助教授、米国バージニア大学時間生物学研究センター研究員、米国スタンフォード大学医学部睡眠研究センター客員准教授を経て、現在は国立精神・神経医療研究センター研究所部長。
睡眠障害の診断・治療・病態研究に関する厚生労働省研究班の主任研究者を歴任し、睡眠薬の適正使用と休薬のための診療ガイドライン、睡眠障害治療薬の臨床試験ガイドライン等を作成した。
日本睡眠学会理事、日本時間生物学会理事、JAXA宇宙医学研究シナリオワーキンググループ委員、社会保障審議会統計分科会専門委員などを務めている。

https://medical.jiji.com/doctor/2273  三島和夫 睡眠専門医







熱帯夜の危険な眠り方と正しい快眠法

◆夏バテ・体調不良を防ぐ熱帯夜の睡眠のコツは?

 蒸し暑い熱帯夜は、寝苦しく、すっきり快眠するのが難しいもの。昼間の疲れが上手く取れず、夏バテ気味という人も少なくないでしょう。

 快眠のための工夫も様々ですが、意外と多くの人がしている「夏の間違い快眠術」があります。健康のためにエアコンを切って眠ったり、扇風機を固定で使っていたり、水分の摂りすぎに気を付けたりしている人は、注意が必要です。健康に良い、真夏の正しい快眠のコツを解説します。


◆「エアコンを切って眠る」と睡眠の質が下がる

 健康のためにエアコンを切って眠る、という人がいますが、これは間違い。最低でも寝ついてから3時間はつけておくのが正解です。

 熱帯夜の場合、一晩中エアコンをつけておくことで、理想的な温度・湿度の環境が実現でき、快眠することができます。

室温は26度以下、湿度は50%前後に保てるよう設定しましょう。

 体感温度は気温だけでなく、寝室の壁や天井、床の温度にも影響を受けます。寝室全体を最適の温度にするためには、眠る30分ほど前からエアコンをつけておくと良いでしょう。

 「経済的な面や、節電を考えると、一晩中エアコンをつけておくのはイヤだな」と思う方は、眠ってから3時間ほどと、目覚める前の30分~1時間くらいにエアコンがつくように設定することをおすすめします。







 睡眠の前半には「ノンレム睡眠」という、主に脳の睡眠が多く現れます。特に、寝ついてからの3時間ほどには、深いノンレム睡眠が集中していて、脳の休息に大事な役割を担っています。ですから、眠ってからの3時間はしっかりエアコンを使って、寝室を理想の温度・湿度に保つべきです。

 また、体温は1日のうちで1度くらい上下し、夕方から夜にかけて最も高くなり、早朝に最も低くなるリズムを持っています。しかし、ノンレム睡眠中は脳が休んでいるため、体温調節がうまくできません。ですから、室温をちょうど良い温度に調整しておいて、体温が下がりやすい状態にしておく必要があります。


 夏の朝には暑さのため、予定の起床時刻より早く目覚めることがあります。これが繰り返されると、睡眠不足で体力を消耗してしまいます。目覚める少し前から寝室を涼しくしておくと、熱帯夜でもスッキリ目覚められます。そのため、目覚める前の30分~1時間くらいにエアコンがつくように設定しておきましょう。

 寝ついてからのしばらく、あるいは目覚める前のどちらか一方にだけエアコンを使うなら、眠るときにだけつけておくのが健康的です。そのほうが、睡眠の質が良くなるからです。

 目覚める前の時間帯には、夢を見て体を休息させるレム睡眠が多くなります。レム睡眠では脳の働きが活発になっているので、ノンレム睡眠に比べて自分の力で体温調整をしやすくなります。また、体温のリズムから見ても、早朝には少しずつ体温が上がってきたほうが、目覚めやすくなります。

 さらに、睡眠の前半でたくさんの汗をかいていると、エアコンの冷気でそれが冷やされて体温が下がりすぎ、睡眠の質が悪くなったり風邪をひきやくなったりします。ですから、睡眠の始めか終わりかのどちらか一方なら、眠り始めにエアコンを使うのが良い、ということです。



◆「扇風機のそのまま使用」は、こむら返りや倦怠感を招く

 扇風機を何となくそのまま固定で使用している場合、「首振り機能」を必ず使うようにしましょう。

 エアコンに比べて扇風機の消費電力は、20分の1程度の少なさです。同じ室温でも秒速1メートルの風が吹くと、体感温度が1度も下がります。ですから、熱帯夜は節電のためにも、扇風機を上手に使うことが求められています。

 睡眠の前半に体温が下がらないと、睡眠の質が悪くなります。熱帯夜に寝苦しいのは、体温が十分に下がらないことが原因のひとつです。暑い夜には、体温を下げようとして汗をかきます。汗が蒸発するときに、体の表面から気化熱が奪われて、体温が下がるからです。適度な扇風機の風は、汗の蒸発を助けて体温を下げ、よい眠りに導いてくれます。

 ほとんどの扇風機には、「首振り機能」が備わっています。眠るときにはこの首振り機能を、きちんと使うようにしましょう。首振りせずに扇風機を使うと、体の1カ所だけに風が当たり、冷え過ぎてしまいます。筋肉が冷え過ぎると、夜中にこむら返りやケイレンが起こったり、目覚めた後にだるさや倦怠(けんたい)感を感じたりします。

 もし、首を振らせることができない扇風機を使っているなら、弱い風を頭だけに当てるようにしましょう。睡眠の目的の1つが、脳のクールダウンです。そのために頭部の皮膚を通して脳を冷やすというのは、理にかなっています。実験でも、頭を集中的に冷やすことで、睡眠が改善することが分かっています。

 扇風機の首を振らせながら風を体に当てても、体の片側だけに風が当たり、不均一な冷やし方になる恐れがあります。

 理想的には、体に直接風を当てず体の上空に風を送って、空気をかき混ぜるようにすると、体への負担が少なくなります。はじめは物足りない感じがしますが、しばらくすると弱いながらも風を感じることができるはずです。最近では左右だけでなく、上下方向にも首を振れる扇風機もありますから、この機能も十分に活用してみてください。

 タイマーの使い方も大切です。寝ついてから3時間は扇風機が回っているようにセットしてください。最近の扇風機では、一度、電源が切れた後にもう一度スイッチを入れられるものもあります。これが使えるなら、寝ついてからの3時間と、目覚める前の30分~1時間に扇風機が回るようにセットすると、目覚めもスッキリします。



◆「夜に水分を控える」と、心筋梗塞や脳卒中での死亡リスクも

 夜中にトイレへ行きたくないとか、睡眠中にあまり汗をかきたくないと思って、眠る前に水分を控える人がいますが、それはとても危険なことです。眠る前に500mL以上の水分をとるようにしましょう。

 平成28年6~9月の熱中症による死亡者数は、厚生労働省の発表によると、全国で579人に上りました。前年に比べて死亡者数は減っていますが、平成22年以降7年連続で500人を超えたままです。熱中症の症状が出るのは主に暑い日中ですが、その準備段階は睡眠中に始まっています。

 熱中症は、高温多湿の環境にいて多量の汗をかき、体内の水分や塩分が失われることで起こります。睡眠中にも汗をかきます。汗を自覚しない状態でも、一晩でコップ1杯ほどの汗が出ています。これが熱帯夜になると、一晩で500~1000mLも汗をかくことも珍しくありません。

 これだけの水分と塩分を失った後、暑い日中にさらに汗をかくと熱中症になりやすくなります。また、早朝には血液が濃くなっているので、心筋梗塞や脳卒中の危険性が高まってしまいます。


 熱中症の予防には、汗として失った水分と塩分の補給がもっとも大切です。さらに良いのは、汗をかく前に失われると予測される水分と塩分の一部を、あらかじめ補給しておくことです。睡眠中にこまめに起きて水分補給することは現実的でないので、眠る前までに500mLくらいの水分を余分に飲んでおくと良いでしょう。

 ただし、眠る直前に大量の水分をとると、トイレへ行くために起きる回数が増えてしまいます。夕方から眠る少し前までにかけて、ゆっくりと水分を補給しましょう。




坪田聡 つぼた さとる 医師 / 睡眠 ガイド
日本を睡眠先進国にするため、正しい快眠習慣の普及に努める専門医
日本医師会、日本睡眠学会、日本コーチ協会所属。ビジネス・コーチと医師という2つの仕事を活かし、行動計画と医学・生理学の両面から、あなたの睡眠の質の向上に役立つ情報をお届けします。快眠グッズや気になる研究発表など、睡眠に関連する最新情報も豊富にご紹介します。






糖尿病の原因は睡眠不足かも!?





寝不足だと太りやすい食べ物を食べたくなるというのは本当?





「眠りの科学」めざましカーテンmornin' (モーニン) / Sleep Dr. 遠藤拓郎






質の良い睡眠とは?-よく眠る為の4つの方法





睡眠専門医が教える「エアコンなしでも熟睡できる方法」




ブログランキングに参加しています。クリックよろしく!

にほんブログ村 ダイエットブログ ダイエット情報へ
にほんブログ村
「いいね」といっしょにポチっとお願いします。

ホームページは、https://ken020506.amebaownd.com/

数々の研究結果より科学的に実証されて、従来の常識とは真逆になっていることも明らかになってきています。自分に合った健康習慣を取り入れて下さい。
気に入った記事がありましたら、是非リブログで紹介して下さい。

Amebaより多くのブログをフォローできるよう。この度、フォロー数の上限が変更されました。

■累計フォロー数の上限について
<今まで>
公開フォロー:1000件まで非公開フォロー:1000件までから、公開フォロー・非公開フォローの合計:2000件までに

■1日のフォロー数の上限について
<今まで>
直近24時間以内で50件までフォロー可能から直近24時間以内で200件までフォロー可能

「いいね」といっしょに「フォロー」もよろしくお願います。