病院選び | 膀胱癌闘病|けんざぶのブログ

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46歳で膀胱癌を発症し、化学療法2クール施行後、膀胱全摘術(尿路変更は新膀胱/代用膀胱)をおこないました。闘病ブログです。同じような立場の方に参考にしていただければ幸いです。

癌になると、告知されてから現実を受け止めて消化させると共に、納得できる治療、病院探しをすぐに行う必要がある。
身も心も急に忙しくなる。
 
まずは、ネットなどでしっかり自分の癌について調べて、自分の希望に合う治療をおこなっている症例数が多い病院の先生をピックアップし、セカンドオピニオンなどの紹介状を書いてもらってカウンセリングに行くことをおすすめします。
セカンドオピニオンや転院になると紹介状やら予約やら都度時間がかかるので迅速に動いたほうが良いです。
 
最初にかかった病院が信頼できてきちんと治療をおこなえる施設ならそのままで良いし、主治医の先生が別のきちんとした病院を紹介してくれればそれにお任せするのももちろん良い。
 
癌で落ち込んで、それを受容し、これからについて考える中で、きちんとした病院を迅速に探して動くのは結構大変だ。
癌はどんどん進行していくので、しっかりスケジュール感を持っておこなわないと、後手後手にまわってしまう可能性がある。
癌と聞いて最初は心理的に落ち込んでしまうこと、少しでも早く切除したいことなどで最初診てもらった先生に任せてしまいがちだが、最初こそきちんと自分が納得できる病院でお願いするのが肝要。
途中で病院を変えるのはかなり大変だし、結果的に時間のロスになる。
かく言う自分も、近くの大学病院での検査からの流れでTURBTをおこなってもらうことになったが、最初から別の病院でお願いすれば良かったかもしれないと少し後悔したし、最終的に膀胱全摘は癌専門病院でお願いしたが、それまで結構バタバタした。
 
最初は、膀胱癌で最初に治療兼診断でおこなう内視鏡の切除(TURBT)はどこでもやっても大差ないかなと考えていた。
昔、麻酔科で研修していた時、TURBTをよく泌尿器科の先生がおこなっていたが、1時間とかで終わって、わりと新人から中堅の先生が多くの症例を行なっている印象があり、経験があれば誰でもそう変わらないかなくらいに思っていた。
ただ、やはり手術なので、経験と技術が重要なようで、穿孔しないのはもちろん、しっかり1stTURBTでは筋層成分も削ることが重要らしい。
そうしないと不正確な診断につながったり、再発のリスクも増すということが後で調べたら分かった。
癌専門の病院ではやはり症例が多く症例数をこなしているので安心なのと、後に大きな手術になった場合、最初からそこにかかっていればいちいち転院したりしなくても良いし、責任を持って面倒見てくれるだろう。
自分は近くの大学病院で蛋白尿を調べてもらった流れで、泌尿器の先生が誠実な感じの先生だったのでturbtはお願いしたが、その先生は初回TURBTで筋層成分を含めて切除することはあまり重視していなかった。その病院の医局は今は膀胱癌の専門の先生があまりいなくて前立腺癌の専門の先生が多いらしい。最初から大きな手術を行うリスクもふまえた上で病院選びをすれば良かったかなと思ったともした。
手術日が迫ってしまっており、癌が進行すると怖いし、その先生は中堅の先生なのでturbtの経験もそこそこ多いかと思いそのままお願いしたが、ややモヤモヤする感じはあった。
しっかり削ってくださいとお願いしたが。(結局1回目のTURBTの病理では筋層成分は含まれていなかった)
ただ、turbtをおこなってもらった先生はきちんと丁寧に診察・施術をしてくれてとても感謝している。
 
前にも書いたが、何も希望がなければ近くの病院や紹介してもらった病院で検査を勧めて治療をおこなっていくことになるかもしれない。
ただ、癌治療の場合大きな手術になることが多く、長い闘病生活になる可能性がある。
手術はやはり職人技なので経験が多い得意な先生が有利だ。
症例数が多い病院ほど生存率が上がるというデータもあり、まず皆さんもやると思うが、自分の癌の症例数が多い病院を探すのが第一歩かと思う。
ただ、症例が多いと言っても主治医の先生が重要。
病院の症例数が多くても担当する先生がそれほど症例数が多くない可能性もあるので。
なので、症例数が多い病院の中でも多くの症例をこなしている先生に主治医になってもらう必要がある。
いきなり行って主治医になってくださいでは難しいかもなので、まずは自分がかかっている先生にセカンドオピニオンに行きたいとお願いして、希望する病院でなく希望する先生宛の紹介状を書いてもらい、セカンドオピニオンの予約をして意見を聞きに行くと良い。
その際に納得できれば主治医になってもらうようにお願いするのが良いかと。
ただ、紹介状を書いてもらったり、セカンドオピニオンの予約待ちなどで、それぞれ1,2週間の時間はかかり、下手をすると1ヶ月近くかかってしまうので迅速におこなう必要がある。
悠長にしていては癌はどんどん進行してしまうので。
転院のためのセカンドオピニオンは断っているというところもあるようなのでそこも確認した方が良い。
いろいろな先生の意見を聞くためにサード、フォースオピニオンを聞くのも良い。
一度に紹介状を2つ、3つもらうと良い。
自分の場合は、セカンド、サードオピニオンのカウンセリングに行った。
病院によって病理検査の見立てが全然違ったり、先生の意見がバラバラだったりでかなり迷いもでた。
筋層までの浸潤はないが超ハイリスクということで、最終的には根治を目指して膀胱全摘を行うことを決意した。
膀胱全摘は10時間くらいかかる泌尿器科でももっとも大きいオペの一つ。
それほど多い手術ではないので症例が多い施設は限られている。
また、最初は癌が進行している可能性も考えて病院はホスピスがあると良いと思った。
やっぱり癌専門病院がいろいろな施設やスタッフがいて安心ではある。
紆余曲折あったが、最終的には、納得できる先生に主治医になってもらって膀胱全摘の手術をしてもらうことができた。
自分が納得できる先生にお願いできれば、こちらとしてはやることはやった、あとは何があっても後悔はないかなと。
 
長くなりましたが、伝えたいこととしては、
癌と分かったら精神的にもいっぱいいっぱいになってしまいやすいが、そういう時こそ冷静になって、しっかりガイドラインを熟読して、病院や先生探しをおこなって、早いうちに納得できる病院で検査・治療してもらうことが、生存率を上げて、後々後悔しないために重要かなと思う。