ケン・マツモトの「この素晴らしき世界」

ケン・マツモトの「この素晴らしき世界」

ケン・マツモトが、プロレス、ロックその他の趣味について綴るプログです。

小学生の頃、ジャッキー・チェンの大ファンだった。日本で上映されたジャッキー・チェン映画はすべて鑑賞し、かつ(3本立てで何度も上映されていたので)同じ作品を一度ならず何度も鑑賞した。私が初めて自分で買った音楽ソフトはジャッキー・チェンの映画主題歌集のカセットテープだった。もっとも、ジャッキー・チェンの映画をすべて観ていたのは80年代半ばまでで、80年代後半になると観たり観なかったり、90年代以降になると2010年の『ベスト・キッド』を唯一の例外として全く観ていない。今回の『Ride On』は小学生の息子2人と一緒に映画を観に行こうと思って映画.comを眺めていたところ、たまたま目について観に行くことにしたものである。

 

『Ride On』はストーリー自体はどうということもない平凡なストーリーで、昔のジャッキーの作品と比べるとアクションも派手なものはないが、ストーリー上昔のようなアクションができなくなったスタントマンが主人公なのだからそこに違和感はない。それでもジャッキーの相変わらずのコミカルで気の利いた格闘シーンと馬の演技(のように見えるもの)には感嘆させられた。

 

違和感があったとしたら、ロケーションだろうか。主人公は映画の撮影所に住んでいるという設定のようだったので撮影所の場面が多かったが、それ以外の場面のロケーションには全く個性がなく、ここはいったいどこだろうという感じだった。香港ではなさそうなので、メインランドで撮影しているのではないかと想像するが、私のイメージの中のジャッキー映画には程遠い風景だった。

 

観終わった後息子たちに感想を聞いてみたら、小2次男の反応はそれほどよくなかったが、小4長男は面白かったようである。私自身が昔は大ファンだったジャッキーの「人生の集大成」とも言われている作品なので、息子達にとってつまらかったら寂しく思っただろうが、肯定的な感想が聞けたのはよかった。改めてジャッキーのフィルモグラフィーを見てみると、最初にも書いたように80年代後半以降は大ヒットした作品でも観ていないものがあるので、これを機に子供たちと一緒に昔の作品も観てみようかと思っている。