Peach sugar snow『キミと僕のwhisper』~暗闇の先にあるもの | パーティが終わる前に

パーティが終わる前に

見上げた空に
光る月しずくを受けて

あなたのこと
思い出して
遠くなる

 

Peach sugar snow 『キミと僕のwhisper』

 

1.PSSテーマ

2.キミと僕の雨の中

3.人魚~泡になって消えても

4.ごめんね

5.絶望の中にある希望

6.じゅもん

7.私キミに恋してる

(全曲小林清美作詞作曲)

 

8/16リリース 1,800円+税

※リリイベ会場で先行販売中

 

2人体制となって初の音源。

 

タワレコ内に新たに立ち上げられたPENGUIN DISCからの

 

最初のリリース作品でもある。

 

7曲中1・3・4・6の4曲は

 

3人時代のPeach sugar snow(以下PSS)の曲の新録音。

 

2は4月に清美先生自らが発表した作品のPSSウィスパーバージョン。

 

 

なので、今回初音源化される新曲としては

 

5と7の2曲ということになる。

 

このうち7の「私キミに恋してる」は

 

Negiccoなどの楽曲も手掛ける

 

ユメトコスメの長谷泰宏氏に初めて依頼。

 

(今年1月のライブ現場で、初対面の長谷氏に対し

 

ステージ上からいきなり編曲を依頼した

 

というエピソードもいかにも先生らしいw)

 

この曲はもともと先生が

 

"PSSに可愛い曲を"と思って作られたようだが

 

曲の持つ浮遊感やドリーミーな面が

 

長谷さんのストリングスを中心とした上品なアレンジによって強調され

 

よりキラキラ☆彡度を増したアイドルポップとなっている。

 

またこの曲はアルバムのリード曲ともなっており

 

ジャケットと同じ山梨の某所で撮影されたという

 

MVの公開も待たれるところだ。

 

 

そして5曲目の「絶望の中にある希望」であるが

 

今までの清美先生の半生を表しているかのような

 

タイトルのこの曲に出てくる「僕」は

 

実は「キミと僕の雨の中」の「僕」と同じなのではないかと

 

勝手に思ったりしている。

 

雨の中ずぶ濡れになってたたずんでいた少年(もしくは少女)が

 

成長して社会の現実を知り、

 

もがき苦しんでいるさまが歌われているのではないかと…。

 

そして両方とも和田洋平氏がアレンジを担当していることが

 

よりそのような印象を抱かせるのかもしれない。

 

あいなのソロによって歌われる

 

まるで呪詛のような複雑きわまりないAメロをぬけて

 

曲中繰り返し登場する

 

"真っ暗闇でも その手を伸ばして"

 

というメッセージの力強さ、切実さ。

 

ステージ上のパフォーマンスでは

 

このコトバに呼応するかのように

 

あいなとサララの二人も手を伸ばす。

 

 

 

しかしこの時、

 

ふたりの手は並行に伸ばされ

 

決して交わることが無い。

 

あと一歩のところで

 

相手の身体にふれることもない。

 

ここは暗闇で

 

互いの姿はまだ見えていないのだ。。

 

「キミと僕の雨の中」では

 

"消される未来地図 遠い足音"

 

と歌われている未来。

 

だが「絶望の中にある希望」の落ちサビでは

 

"そう、きっとまだ

 

未来何で変えられる?"と歌われ、

 

わずかながらそこに光を見いだすことができる。

 

そしてまさにこの瞬間

 

和田さんのアレンジによって

 

聴き手は「絶望の中にある希望」に出会う。

 

それは束の間のことかもしれないが

 

まるで天国にも似たその「希望」は

 

確かに僕らの前に姿をあわらすのだ。

 

そして曲のラストでは

 

サララはうしろからあいなをしっかりとかき抱き

 

あいなはサララの手に自分の手を重ねる。

 

 

ふたりはようやく

 

互いを見つけることができたのだ

 

きっと。

 

あいなとサララと「僕」。

 

3人の進む先に何があるのか、

 

その伸ばした手は何をつかむのか、

 

それをこれからも

 

見ていきたいと思う。

 

 

いちど消された未来地図は

 

   また書き直せばいいのだから。。。