対面鑑定を12年続けてきた理由(12年間ありがとうございました) | 賢龍雅人のブログ ”No Tarot, No Life”

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タロットを始めとする西洋占術の魅力を、少しでもお伝え出来ればと思っております。

『対面鑑定を12年続けてきた理由』(12年間ありがとうございました)

これまで何度も「もうそろそろ個人でやったらどうですか?」と、言われてきました。

 

占い館などで所属して鑑定する占い師は、売り上げの約半分以上を運営会社に収めなくてはならないので、そのようにおっしゃってくださったようです。

それでも12年もの間続けてきた理由は、ここでしか出会えないお客さまがいらっしゃるからです。

 

私がレギュラーで待機していた鑑定場所は、東京のJR有楽町の駅目の前、交通会館という商業施設(第3セクター)で、同フロアにはパスポートセンターが入っております。

 

さらに1階には全国的に有名な、北海道アンテナショプをはじめとした多くのショップが入っています。

パスポートを取得するついでにフラフラと散策していると、都会の喧騒の中に突如、目に入る「占い」の文字。入ってみると、怪しいアピールをしているプロフィール看板が数枚。かなり特殊な異空間です。

その中からお客さまは、直感で選ばれるのか、おみくじのように選ばれるのか、はたまたプロフィールの文言に引き寄せられるのか、気になった占い師の部屋のドアをノックします。

 

(私の居た鑑定場所は受付などありませんでした)

対面した時の緊張感は、お客さまだけでなく占い師側にもあります。

 

占い師デビューからここに居ますので、過去12年4ヶ月の鑑定で殆どのお客さまが、僕がどんな占い師なのか事前の情報を全く無いままにいらしてくださった方々です。

 

気に入ってくださればリピートして頂けますが、基本的に忖度を一切しない ” 一期一会 ” の真剣勝負の場となります。

 

私はこのブースで、ご相談者の方が他では絶対に開かせない話を、数多く聞いてきました。

近年になり、ありがたいことに徐々に私の知名度も上がってきて、SNSや書籍などで私を知って来てくださることが多くなりました。

 

コロナ禍で都心のリモート化が増えたせいもあるのでしょうが、以前よりも飛び込みでいらっしゃる一見さんがかなり減りました。

 

それにより真剣勝負の機会がめっきり減ってしまったのも、今回対面鑑定の館を退社する大きなひとつの理由となりました。


『最後に。』

12年前から未熟な私を信頼してくださって、定期的にお越し頂きました皆さま、本当にありがとうございました。

今だから言えますが、実はアホみたいなミスも初期の頃はありました。(出生データを誤って入力するとか、タロットカードのおまけカードを入れっぱなしで占うとか、、)

それでも「占術で選ぶのではなくて、その先生に聞いてもらいたいから来るんです」とおっしゃってくださったお客さま。今でもとても励みになっております。



『これから対面鑑定の現場に出られる新人の占い師さんへ。』

とても良い選択をされたと思います。

占いの本当の醍醐味は、全く知らぬ相談者と全く知らぬ占い師の作り出す真剣勝負の空間だと思います。

 

ご相談者は誰にも相談できず困り果てて館に駆け込み、占い師は学んできたことにプライドを賭けて全力で対応する。

そして過去に何度も、お客さまとの奇跡的な出会いがありました。少しでもその人の人生に携われる貴重な経験です。

 

無理はなさらずに、できる限りご相談者の立場に立って聞いてあげてください。

 

 

 

写真は12年間撮り続けた有楽町交通会館です。

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