3年間続いた小学校の検温カードが4月からなくなった。当初から何の意味があるのか不明なカードであった。こんなものでコロナ感染者の通学を防止できるわけでもない(感染しても無症状の場合だってあるのだから)。発熱していなくても濃厚接触者だったら欠席しろと言っていたのだから、発熱しているかどうかにさしたる意味がないのは明らかだ※1。学校が「コロナ対策をしている」エビデンスとしての価値しかなかったと思われる。

大半の家では、測定などせずに適当な数字を書いて提出していたのではないか。少なくとも我が家ではそうしていた。体温欄の横には押印まで要求されており、面倒なこと極まりなかった。
 

月に1枚、紙が配布され適当な台紙に貼り付けろという指示が出ていた。数ヶ月で台紙もボロボロになるので取り替えることになるのだが、息子はなぜか取り替えることを嫌がり、3年間同じ台紙に紙を貼り続けた。3年分なので結構な厚さになっている。書いてある体温の大半は鉛筆をなめた数字なのでデータとしての価値は全くない。単なる段ボールではあるが、3年使い込んだので教科書などと一緒に保管しておこうかと思っている。数十年後、「あー、こんなアホなことしてたなあ」とネタにする日が来るだろうか。

 

余談だが、勤務先もコロナの当初は毎日検温して記録しろという指示を出していた。すぐにうやむやになったのだが、学校は3年間も方針転換できなかったところに闇を感じる。一度やり出すと関係者全員がムダだと思っていても止められないというのは、組織に自浄能力がないことを示している。

 

※1 風邪の確認のために検温カードを書かせていなかったこととも整合性がない。発熱したら休ませることと検温カードの必要性は別の話だ。検温カードの意味は「平熱であることのエビデンス」だろう。