「創業以来継ぎ足してきた秘伝のタレ」という慣用表現(?)がある。似たようなものとして、私のHDDにはインストーラー不要※1のフリーソフトをまとめたフォルダ(以下X)があり、PCを新しくしたときには毎回コピーしている。中には20年近く前からずっと入りっぱなしになっているものさえある※2。どれも日常的に使うものではないのだが、たまに発生する困りごとを解決するのに役立つのだ。


私にとってXの価値は「過去に役に立った実績があるソフトが厳選されている」ことと、「何のために使ったのか」を各ソフトのフォルダ名に書き込んであることだ。通常、ソフトのフォルダはソフトの名称しか書いていない。名称を見ても何ができるのかはわからない。似たようなソフトが沢山ある中で、自分のピンポイントな目的に合致したものを見つけ出すのは相当面倒だ。なので、苦労して見つけたソフトを保存しておくのだ。
知人の会社では、会社のPCにフリーソフトを入れる場合には許可を取る必要があるらしい。仮に私がこの会社に入ったら、Xを会社PCにも入れたいところだが、20年も前のフリーソフトなんて許可されるのだろうか※3。それ以前に提出するソフトのリストを作る気にもならない。滅多に使わないのだから。

※1 インストーラーが必要なソフトはPCを変更するたびにインストール作業をする必要がある。定番ソフトはリストにしてあり、毎回インストールをするのだが、今回取り上げたようなソフトのためにインストール作業をする気にはならない。従ってインストーラー形式のソフトは秘伝のタレフォルダに入る資格はない。
※2 立ち上げようとして使えなかった場合に削除している。フリーソフトはWindows95時代のソフトでも結構動く。
※3 ウィルスが混入していて情報が流出したりすることを恐れているらしい。だとすると古いソフトの方が安全かもしれない。