昨年、LANがループになっていたオフィスで、インターネットが遅くて使い物にならないとのことで見に行った。

変な症状だったために、解決に時間を要してしまった。

 

このオフィスは光回線1本でONU→ルータ→有線NW→PCとつながっている。ルータからは無線LAN基地局にもつながっており、WLANも利用している。この環境で、


・無線LANは順調

・有線LANのみ異常に遅い(時々タイムアウトするほど遅い)

 

という症状だった。無線LANが順調なので、上位回線の問題ではない。

ログを見ると、日によって影響を受けているPCが異なっているようだ。これは被害者であって、加害者を特定できない。

LANに手持ちのノートPCをつないでpingを飛ばしながら原因を調査した。この時点でGWにpingを打つと(同一LANなのに)1000ms以上かかったりしており、明らかにおかしい。最終的にはハブのランプを見ながら怪しげなLANケーブルを一本ずつ外して原因のPCを特定した。

 

 

LANケーブルをつないでタスクマネージャーを起動するとイーサーネットで30Mbps以上の通信を続けていた。google検索の結果、Delivery Optimizationというサービスが通信をしていることを特定した。これはWindowsUpdateのデータを周辺のPCに配信する機能だという。

これが各PCで動いており、バラバラのタイミングで動き出していたのが原因だった。なぜ、他のPCの通信を遅延させるほどのパケットを撒き散らしていたのかは不明だ。大量にブロードキャストでもしていたのだろうか。こんなトラブルを引き起こすくらいなら、全PCがMicrosoftに接続してダウンロードする方がよっぽどましだ。何をOptimizeしているのか、いい加減にしろと言いたい。即座に全PCのこの機能をOFFにしてまわったことは言うまでもない。

 

動かないようにする手順だが、スタートメニュー→Windows管理ツール→サービス。一覧からDelivery Optimizationを選んで無効 と言いたいところだが、「アクセスが拒否されました」などと抜かしてくる。自分のPCなのに操作を拒否されるとはどういうことなのか。

 

次善の策として以下の作業を実施した。

まず、設定→更新とセキュリティ→配信の最適化 で「他のPCからのダウンロードを許可する」をオフにする。

 

 

次に先ほどの「サービス」で停止をクリック、もう一度開始を押す。 これで「スタートアップの種類」が「手動」に変わる。

とりあえずこれで「自動」よりはましになるだろう。

 

この作業を各PCにしたところ、pingは1ms以下になり、普通にインターネットが使えるようになった。

なぜ、今まではこのようなことが起こらず、ここ2,3日で急に発症したのかは分からないし、どのような環境で発生するのかも不明だ。そもそもの機能からすると、複数のWindowsPCが同じLANに存在している環境で発生するのだと思われる。

誰かの役に立てば幸いである。