そのハンコ、必要ですか?:日本経済新聞 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO39460290X21C18A2SHA000/

 

を読んで、新年早々むなしい気分になった。まさかハンコ業界のためにハンコがのさばっているわけではないと思うが、ハンコはさっさと絶滅してほしい。

日本のハンコ文化は役所が変わらない限りはなくならないと思う。仕事でハンコが必要になるのは多くの場合は役所が絡むとき(税金、補助金、社会保険・・・)だ。ハンコがあると朱肉がついている紙が原本ということになってしまい、電子メールで処理できなくなる。原本を物理的に送るしか方法がなくなり、非効率なこと極まりない。

 

ハンコを要求する側はそれで本人の意思が確認できているとでも言うのだろうか。100均でめぼしい苗字のハンコは買えるご時世に何を考えているのだろうか。くだらないことにハンコを要求されるとメクラ判が横行するだけだ。

 

社内書類なのにハンコを要求するケースさえある。こういうのは事務屋が何も考えずにフォーマットを作っているか、大昔のフォーマットがそのまま生き残っているケースが多い。私はあまのじゃくなので、余裕があるときには担当者に

1 「朱肉のついた原本が必要なのか?その理由は?」

などと問い合わせている。(役所に出す書類だと「役所が要求しているから」で話が終わってしまう、これを出されるとそれ以上攻めようがない)

 

今のところ、1に対して納得できる理由を説明されたケースはない。次に

2「ハンコを押した書類をpdfにしてメールで送ってよいか?、ダメならその理由は?」

と聞く。1の理由が説明できないなら2もダメとは言えないだろう。

メール送付がOKになったとしても、本当にハンコを押すにはPCで書類作成→印刷→押印→スキャン→メールで送る、という手間が必要になる。そんなくだらないことをする気にはならないので、

 

Web認印 http://www.hakusyu.com/webmtm/

 

で、画像をゲット→PC上で押印部分に配置→pdfを出力→メール送付 として無意味な紙の消費を抑えている。過去、これで文句を言われたことはない。では、そもそも書類にハンコを要求していた理由は何なのだろうか?

 

次に機会があれば、書類が処理された後で、

3「ハンコ部分は単なる画像ファイルでも受理されましたが、画像をつけないといけない理由は?」

4「この書類に押印欄がある理由は?」

とでも聞いてみようか。こういうのを思考停止というのだろう。

 

私は某役所の手続きに変に詳しいのだが、その手続きは「悪意を持った人が100均でハンコを買えば他人の書類を改変できる」状況にある。本人確認もしないし、代理人でもできるし、代理人が本人とどういう関係なのか証明もなしに書類を受け付けてしまう。そんなことをしても利益はない(嫌がらせにしかならない)ので、性善説で動いているのだろう。役所は体裁さえ揃っていればいいというが、あんまりではないかと思う。