以前、「頭を使わないプログラミングばっかりやっている」ということを書いた。これは狭い意味での「研究」をやっていないということだ。


 

新しい仕事が始まり、久々に頭を使うプログラミング=研究をすることになりそうだ。中身は当然ながら書けないので以下、抽象的な話になってしまうが書いてみる。

 

 

・客はどうしたらいいか(どういうものを作ればいいか)わからない

・普段客と接している、弊社の営業部門もどうしたらいいかわからない。が、何か作って売りたい。

 

研究部門に回ってくる話はこんなのが多い(どうしたらいいかわかっていたら、作ればいいのだ)。

 

・そもそも解決できる問題なのかどうかわからない

・解決できるかどうか分からないが、試行錯誤してみる

 

研究を仕事にするというのは、こういうことなのだと思う。学校のテストは絶対に答えが出るようになっているが、現実世界の(研究部門に持ち込まれるような)問題は「答えはありません」「この問題は解けません」というのが答えかもしれない と思って取り組まないといけない。研究という仕事に適性があるかどうかは、ここを楽しめるかどうかにあるような気がする。

 

これは大学の研究でも同じで、何を研究するかを決めるのが一番大変だったりする。0から研究をスタートする場合には「これをやれば意味のある結果が出せる」という見込みが立ったら、研究の半分以上は終わったようなものだ。

 

大学の卒業研究は、そんな悠長なことは言っていられないので、(まともな研究室なら)先輩か教官が「結果が出せる見込みがある」テーマを設定する※。残りの、「実行して結果を出す」のが4年生の仕事だ。大学院では自分で何を研究するのか決めるところからやるべきだと思うが、そこまでしている例はあまりないように見える。(ほとんどの修士の学生は学部4年の時のテーマの延長をやって終わる)

 

※見込みが外れると卒論の発表が「やったけどいまいち効果がありませんでした」というグダグダなものになる。本当にまともな研究室だと、4年生にやらせる前に誰かが全部結果を出して効果を確認した上で、卒論ネタを決める。