プログラミング的思考はどんな職業にも必要か?の途中で「事務屋が作るExcelファイルは、ただ打ち込んで清書するために作ってるとしか思えない、本当にどうしようもないものが大量にあります」と書きました。私が関わったひどいExcelファイルを紹介したい、のですが会社のものを出すわけにはいかないので、公開しても差し支えないもので話を進めます。

(プログラミング的 という意味でもっとひどい例が社内であったので・・・)

 

まずは、私が今まで作った中で最悪のExcelファイル。

 

 

これは、アルバイトをしていた時に某役所から提出するように言われた書類です。役所からは紙を渡されて、「これに書き込んで提出するように」と言われる。手書きなんかやってられるか、ということで「そっくりにWordかExcelで作って」と頼まれたものです。紙を見て、どう見てもExcelで作っていると判断※してディスプレイに紙を当てながら作りました。デザイン的に大変だったのはA~F列の微妙な段付け、妙な均等割です。

(こういうのを業界的にはExcel方眼紙と呼ぶらしいです)

(1枚くらい手で書けばいい?、一番上の(その13)で勘のいい人は分かると思いますが、こんなのが20種類近くあって、ものによっては1つのフォーマットで何十枚も書くんです)

 

本題はここから。G~Rの12桁は金額を入れるのですが、この作りだと「1セルに1桁ずつ」数字を入力していかないといけなくなります。当然ですが、そんなバカげたことをする気にはなりません。「なんとかしてくれ」と言われた私は、別の入力用シートを用意します。

 

 

・E列の黄色部分に数値を入れる(白は前後の数字の足し算で出せるので式を入れてあります)

・右側で1桁ずつ切り出して不要な0を消す

・W~AHを上のシートにコピーする

 

これを書くために約10年ぶりにこのファイルを開きましたが、なんとバカバカしいことにエネルギーを使ったんだろうと、改めてイライラします。「清書のためにしか使ってない」というのはこういうことです。

そもそも、各桁の間に線を引かなければ、金額を1セルにできたので、こんなに苦労することはなかったわけです。事務屋の作る書類はやたらめったら罫線で囲んでるのが多いですが、あれは何なんでしょうか?

 

このネタ、シリーズ化できそうだ。

 

※数年後、役所が書類のフォーマットを公開しましたが思った通りExcelでした。ただし、入力用シートはありませんでした。このフォーマットをダウンロードした人は、1桁ずつ入力することになって途方に暮れたのでは?。フォーマットを作った役人はどういうつもりだったんでしょうか、手書きのことしか考えてなかったんでしょうか。