- 兄が言います、「親と同居して面倒を見てきたのは自分たち夫婦だから、
- この家は俺の名義に書き換える(相続登記する)からな」と。
これに対して、弟が言います、「勝手に決めんなよ。この家だって少なく
見積もっても3000万円ぐらいで売れんだろ。兄貴の名義にするなら、
現金で精算してくれ」と。
また妹も言います、「あんただって、商売始める時に、両親から1000
万円借りたまま、返してないって話じゃない、いっそこの家売っぱらって
3等分しようよ」と
正式な法律用語ではありませんが、「争族(そうぞく)」なんていう言葉
がメジャーになってきました。
これは、相続財産をめぐる相続人間のトラブルを意味します。
そこで、なぜ遺言書が必要なのか、を簡単にまとめると、
「適法・有効な遺言書」があれば、相続財産を取得した相続人は、
他の相続人の同意や承諾を得ることなく、相続財産の名義を変更
したり、解約・出金、処分したりすることができるからです。
逆に、遺言書がなければ、他の相続人全員に、書類に署名・実印の
押印をもらい、さらには印鑑証明書までとってもらわなければ、名義
変更できないケースがほとんどです。
おそらく上の3兄弟のケースでは、名義の変更には相当の時間が
かかりそうです。
たとえ現在、相続人の仲が非常にいい場合であっても、各相続人の
経済事情や相続人の配偶者など外野にいる人たちのせいで、「争族」
に発展するケースが多いようです。
「遺言=遺書」のように、縁起の悪い物と考えている方が多いと聞い
たことがありますが、遺言は、「争族」ではなく、「相続」のために、
人間の最後の意思を反映する重要な手段です。
ちなみに、「遺言を書くと、むしろ長生きする!?」と聞いたことも
あります。
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