遺言には、大きく分けて「普通の方式」と「特別の方式」の
2つの方式があります。
「普通の方式」というのが、原則的な遺言の方式であり、
「特別の方式」とは、死期が差し迫るなど、普通方式による
遺言をする余裕がない場合に用いられる遺言の方式です。
<普通の方式によるもの>
1、自筆証書による遺言(民968)
遺言者が自分で遺言の全文、日付、氏名を書き、押印することによって
完成する遺言です。
費用がかかりませんし、証人などが不要なため、思い立ったらすぐに
書き始めることができます。
ただし、公正証書遺言のように公証人によるチェックがないため、致命
的な不備により、せっかくの遺言が無効となってしまうおそれがあります。
2、公正証書による遺言
法務大臣により任命された公証人が、遺言者から遺言の内容を聞き
取って作成する遺言の方式です。
公証人による遺言の内容のチェックや証人2名の立会いなど、作成
には手間と費用がかかりますが、偽造や変造、遺言の隠匿のおそれ
がないだけでなく、後々に遺言の内容が無効であるとされる可能性
は低くなります。
3、秘密証書による遺言(民970)
遺言の内容を誰にも知られたくない場合、遺言者自身が遺言書を
作成し、証人二人とともに公証役場において、遺言書に封印をして
もらいます。
ほとんど使われることはないと聞きますし、いまだお目にかかった
ことはありません。
<特別の方式によるもの>
4、死亡の危急に迫った者の遺言(民976)
死亡の危急に迫った者が遺言しようとするとき、証人3人
以上の立会いのもと、その1人に遺言の趣旨を伝えて筆記
してもらう遺言です。
5、船舶遭難者の遺言(民979)
船舶遭難の場合に、証人2人以上の立会いのもと、死亡の
危急に迫った者が口授することでなしうる遺言の形式です。
6、隔絶地遺言(民977、978)
伝染病により隔離された者や船舶中にある者が、警察官や
船長、証人などの立会いのもとになしうる遺言の形式です。
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