月下美人5 最終話 | 上目遣いのけんちゃん先生 V6カミセン 小説

上目遣いのけんちゃん先生 V6カミセン 小説

V6の三宅健と森田剛と岡田准一をイメージしたイケメン教師が、今どきの女子高校生たちと繰り広げる学園ドラマ。ドラマの進行の合間に出てくるけんちゃん先生の古典講義は勉強にもなる?

月下美人5





「じゃあね。健ちゃん。仕事、無理しないでね」



「そっちもね」



「おやすみ」



「おやすみ、アイビー」




通話を切ってから、こないだのダンスイベントの写真を眺めた。



お客さんがはけた後、ミラーボールの下でひとり佇んでる健ちゃんが、まるで月の下にいるみたいで、きれいだった。



何も変わってないよ。健ちゃん」



あの音楽フェスがなくなったって、あの頃の情熱も、真摯な姿勢も、あなたの大事な部分は、何も変わってない。



会社が変わったって、一緒にやるスタッフが変わったって、健ちゃんは健ちゃんだよ。



お客さんに喜んでもらえるイベントをしたい。自分がいいと思うものを届けたい。いつだって、その一心で仕事をしてる。



だから、私はまた健ちゃんと仕事がしたいって思うんだ。



環境が許す限り、自分がやりたいことを貫けばいいと思うよ。



じゃあね、おやすみ、健ちゃん。



よい夢を。



fin.