月下美人 4 | 上目遣いのけんちゃん先生 V6カミセン 小説

上目遣いのけんちゃん先生 V6カミセン 小説

V6の三宅健と森田剛と岡田准一をイメージしたイケメン教師が、今どきの女子高校生たちと繰り広げる学園ドラマ。ドラマの進行の合間に出てくるけんちゃん先生の古典講義は勉強にもなる?


月下美人4



「あっふ



「なに?欠伸?眠くなったの?」


「え?ああ、ごめん。なんかアイビーの声聞いてたら眠くなってきちゃった」


「どういう意味⁇私、自分ばっかり喋り過ぎた?退屈しちゃった?」


「ハハハ。違う、違う」


「じゃ、なんで私の声で眠くなるのよ」


「なんでだろうな。たぶん安心したからじゃない?」



ドキッ!



そういうとこ!健ちゃんのそういうとこだよ。この、人たらし!


「あっふ…」



また欠伸してる。手の甲を口に当てて眠そうにしてる健ちゃんが目に浮かんだ。


「ふふ



「なに?」



「ふふふ別に」



「なんだよ。何笑ってんだよぉ」



「だって健ちゃん、眠そうでふふ



「えー?何?何が面白いんだって」



健ちゃんの笑いを含んだ声が、耳に心地いい。


恋人でもない私に、こんなふうにリラックスして戯れ合うように喋ってくれる。それが、なんだかくすぐったい。


やっぱ彼女いないのかなぁ。もし彼女がいたら、ちょっと嫉妬案件だよね。こんな時間に彼女じゃない女の人と電話してるなんて。



「じゃあ、もう寝よっか。アイビー」



「うん。寝よう。明日仕事は?」



「あるんだよそれが」



「え?やばいじゃん!」



「いや、やぁばいんだよホントに。でも今からだと2時間くらいは寝れるな」



「じゃ、寝よ寝よ」



「うん。じゃあね、アイビー。ありがとう」



「うん。こっちもありがとう」



「俺は何もしてないけど」



「健ちゃんと話せて楽しかったから」



「俺もだよ。アイビー」