DOMINO 2 ささいなケンカ | 上目遣いのけんちゃん先生 V6カミセン 小説

上目遣いのけんちゃん先生 V6カミセン 小説

V6の三宅健と森田剛と岡田准一をイメージしたイケメン教師が、今どきの女子高校生たちと繰り広げる学園ドラマ。ドラマの進行の合間に出てくるけんちゃん先生の古典講義は勉強にもなる?


「ハッ…」


って俺は眉尻を下げて笑う。


「ちょっと待ってよ。強引に?」


って彼女の方を見る。


「イヤだって言ったわ」



首筋に俺のキスを受けながら、

『健、イヤよ…だめ。…ちょっと待って。シャワーも浴びてない…』

確かに彼女はそう言って俺の腕から逃れようとした。





「シャワーを先に浴びたかったってこと?」


「……」


彼女は硬い表情で黙っている。


「ごめん。悪かったよそれは。でも、最終的には…」


君だってイッたじゃない…って言葉を飲み込む。

俺の肩を噛んで、堪えても堪え切れない声を漏らして、快感に震えた彼女を思い出す。


久しぶりのセックスだった。



「痕ついてない?」


って運転しながら、右手で袖をめくって左肩を出した。


と、いきなりその肩をパシッとを思い切り叩かれた。



「いってぇ」



おっと車間距離。急ブレーキを踏んで、ガクンと体が前のめりになる。


「ちょっと…危ないだろ?」


運転し慣れてないんだから。しかもこんな土砂降りの夜。


「降りるっ」



「は?」


「降ろしてっ」


彼女が俺を睨む。


「残念ながら歩道はございません」



「いいから降ろして!」



「轢かれたいの?あったとしてもこんな土砂降りの夜に、女性をほっぽり出せるわけないだろ?」


片手をハンドルの上で広げて彼女の方を見る。



しばらく沈黙が続いた。


気がつけば、車の屋根を打つ雨の音がカーステレオから流れる曲をかき消していた。


ボリュームを上げようと左手を伸ばす。



すると、


「最低…」


って彼女が呟いた。


俺はため息をついた。


まだ続けるつもりか。