※今日はどんどんUPすると決めた。新曲祭りは事情によりお預けなので。
聡美はもう帰ってるだろうか。
聡美からはなんの連絡もなかった。電車の中で、今から帰るとラインしたけど、返事はない。
まずい…。
急に、焦ってきた。
邪な気持ちから花乃を抱きしめたわけじゃない。
だけど…やっぱりまずかったかな…。
…だよな。
普通、ハグしないよな…。
…だよなーっ!
やばいぞっ!
ラインの画面を見つめながら、どうしよう…と不安になってたら、
「宝先生、浮気?」
って耳慣れた声が聞こえて、飛び上がった。
振り向くと、条件コンビが赤い顔して立っていた。
俺のビックリした顔を見て、条くんが嬉しそうに体を折って爆笑する。
「あ。バレちゃったって顔してる」
って健くんが片手をポケットに突っ込んで爆笑する条くんを見ながら、俺を指差した。
「なぁんでいるのっ⁇」
電車の中なのに、大きな声を出してしまった。
ホームで花乃と別れて電車に乗ったところを見られてたのかな。
よりによってこのふたりに見られるとは…。
「俺たち…」
って言いかけた条くんの後を引き継いで、健くんが
「高校んときの連れと飲んでたの」
って言ったあと、
「だぁいじょうぶだって」
って意味ありげに眉を上げて俺の肩をガッシと掴んだ。
「安心しろ」
って言ってから声をひそめて、
「お前がー、不二子よりも若い美人とー、ホームで名残惜しげにイチャついてたとか誰にも言わねーから」
「イチャついてねーだろっ!」
って言うと、条くんがまた腕組みしたまま背中を丸めて笑った。