難題 7 イチャコラ条件(剛健) | 上目遣いのけんちゃん先生 V6カミセン 小説

上目遣いのけんちゃん先生 V6カミセン 小説

V6の三宅健と森田剛と岡田准一をイメージしたイケメン教師が、今どきの女子高校生たちと繰り広げる学園ドラマ。ドラマの進行の合間に出てくるけんちゃん先生の古典講義は勉強にもなる?

「キスとかは、してんだろ?」

「ブッ!」

「きたねっ!飛ばすなっ」

俺は口を拭う。マスターがおしぼりを渡してくれる。



「条がいきなり…んなこと言うからだろっ」

って言いながら口を拭く。



「…で?どんな感じ?」


「なにが」


「キスした感じ、処女にも性欲あったの?」


俺は、俺の下で唇を濡らしてうっとりと俺を見上げたゆかりの顔を思い出す。

抱き上げて車椅子に座らせた後の、物欲しそうな色っぽい眼差し。

先生、もっとキスして…なんて言い出されないうちに、と思って、俺は逃げるようにゆかりの部屋を後にした。



「…うん…///」


俺はグラスの縁を指でなぞる。


「そりゃそうだよな。けんちゃん先生にキスされてその気になんない女なんていねーよ。男の俺でさえ…」


俺は条の頭をペシッとはたく。


「なんないだろ?ってか、お前にキスしたことなんかねーしっ」


「えっ⁇忘れたの?先生、ひーどーいー!あたしのこと弄んだのね。サイテー」


「忘れたのはそっちだろっ」


「なんだ覚えてんじゃん」


「忘れた」


「…ことにしたいの?」


「したい。ってか、あれ2回ともお前からだからっ!俺から条にキスしたことなんてねーしっ」


「そうだっけ?」


「そうだろっ」


「忘れちゃった。もう」


「弄んでんのはどっちだよ!」



条がニヤついて俺の肩を抱く。


あれ?俺またなんか失言したっぽい。



「…弄んでなんかねーよ…」


って条に耳元で囁かれて、俺は首をすくめる。



「健…今日やたら可愛いな…」



「くすぐったいからやめーろーっ!」



条を手で押して離そうとすると、頭を掴まれて……


条に耳を舐められた。


ゾクッとする。


「やーめろぉーっ!」


俺は条を振りほどいて椅子から立ち上がって逃げる。


耳を押さえて笑いながら抗議する。


「なーにすんだよっ!ばかやろーっ」


条は椅子を回してこっち向いて手を叩いてウケている。


俺は戻って椅子にまたがりながら、


「マスター、おしぼりちょうだい。あっつあつの。消毒しないと」


って言ってふたりを笑わせる。