正義の味方 2 母親からの電話 | 上目遣いのけんちゃん先生 V6カミセン 小説

上目遣いのけんちゃん先生 V6カミセン 小説

V6の三宅健と森田剛と岡田准一をイメージしたイケメン教師が、今どきの女子高校生たちと繰り広げる学園ドラマ。ドラマの進行の合間に出てくるけんちゃん先生の古典講義は勉強にもなる?

「はい、もしもし」

「あ、けんちゃん先生?すみません。突然」

「いえ。こないだは体育祭ありがとうございました」

「こちらこそ。格好良かったわー!ゆかりもキャーキャー言って喜んでました」


…なにに?
リレーか、それとも罰ゲーム?

「体育祭までは良かったんですけど…」

「なんかあったんですか?」

「先生、今、大丈夫ですか?お時間」

「はい」

条が勝手に俺の帯を解きにかかる。イタズラ顔して。

俺が怒ると調子に乗りそうなので、俺は敢えて条の好きにさせて、電話の声に集中する。


ゆかりが高校生の頃は母親から相談の電話をよくもらった。

が、大学に合格してからは、母親から電話をもらうことはなかったのに、どうしたんだろう…。


「ちょっと、ゆかりの様子が変なんです…」

「変って?」

ゆかりがここ一週間大学に行っていないと言う。入学してから今まで、1日も休むことなく楽しく通っていたというのに。

本人いわく、試験前だから学校に行くよりうちで試験勉強をしたりレポートを書いたりしてる方が、体も疲れないし、効率がいいんだそうだ。



「でも、どこか浮かない顔してるし、なんかあったの?って聞いても、笑って何にもないって言うだけで…。そしたら、昨日、携帯を変えたいって言い出して」


「…そうですか」


「友達と、なにかあったのかなぁ…って。もう大学生なのに過保護かと思うんですけど…」


「いや、お母さんの心配はごもっともですよ。ゆかりさんは女の子ですし。一度、お伺いしましょうか?」


「…すみません。先生お忙しいのに」


「…じゃ、よろしければ、今晩でも」


「お願いできますか?」