★★★★★

珍しいと思う
年齢制限なんて要らない
未熟でも、
事の善悪は判断できる
少年少女も、そこまで愚かではない
ベートーヴェンの月光
旋律に奏でられる音は、空気をピンと張り詰めさせる
音楽室から聴こえる美しい調べ
野々村涼子は、いわゆる優等生と呼ばれる生徒
容姿端麗...誰にでも優しく慕われていた
そんな彼女が事もあろうに音楽室で中年教師と⋯
そんな野々村涼子に迫る魔の手
中盤は、記すのも憚れるほどの胸糞の悪さが残る
野々村涼子には妹がいた
全然似ていない妹
野々村結花
彼女もまた姉と同じ高校へと進学した
そして、
納得のいかない事故..事件の真相を追う
ネタパレになるので抽象的になってしまうけれど、
十代の少年の頭の中は、
つまりは、あのこと、しかない
そんなリアルを誉田は余すことなく書き記す
あまりの衝撃的な刺激に読む手に震えが走る
そんな衝撃をさらに上回る後半の展開は、
正に一気読みしてしまうほど。
ここまで複雑に入り乱れた心情を、
作者はどうまとめ上げるのか。
ラストの展開には、思わずため息が漏れる
こんな締め方があったのか!
余韻とともに、月光が鳴り響く。
